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2014/12/31

「ビジュアル版 ザ・ビートルズ全史」楽しんで読んでます(*^_^*)

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表題のビートルズの歴史図鑑的な本、読んでいます。
年代順にビートルズの歴史を追っているのですが、初めて知ることもありますし、貴重な資料がふんだんに掲載されているのにも驚きます。
しかもビートルズをこれから聞いてみようか、なんていう初心者にとっても、きっと親切なつくりなのではないかと思いました。

いかにもマニアックな言い回しや、「これくらい知ってるだろう」みたいな横暴な書き方もなく、これはビートルズファン全層にとってビジュアル面も充実した良書だと感じます。


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本文中の「歴史解説」には、私が今年2014年に何度かお邪魔した船橋のビートルズ私設資料館の野口淳さんも執筆されていて、さらに資料提供もされています。
あらためて資料館訪問時にいろいろなお話をお聞きできたことがたいへんうれしい今年の出来事だったな、と思い返しました。


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そして、こちら「ザ・ビートルズ全史」にも、以前ご紹介した「ビートルズ新時代/河出書房新社」に掲載されていた「木屋もとみ」さんの『名曲随想』が数曲分掲載されていました。
これは、ご本人がビートルズの各曲を聞いて感じたことを素敵な文にして著わしているのですが、前回も良かったけど、今回も素晴らしいものでした。
曲を聞いての感想は、人それぞれ異なるのは当たり前ですが、でも木屋さんの文を読んでいると、自分の心の中に何か懐かしいもの、胸にキュンとくるものがわいてくるのです。
この新しい感覚はとても好きになりました。

とにかく、この「ザ・ビートルズ全史」、たいへん素晴らしい本です。
ファンにとって、一家に一冊は置いておきたいものですd(^_^o)


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それから、この年末に20年近く使っていたオーディオのアンプがついに天寿を全ういたしました。
併せてCDプレーヤーも30年の長きに渡って使ってきましたが、機能を果たせなくなってきたため、アンプとプレイヤー両方を新調いたしました。
といっても、家計は火の車なので、大幅グレード・ダウンしました。
アンプは20年前の価格の四分の一の値段のものを、プレーヤーも三分の一くらいの価格に抑えてなけなしの金をはたいて買い求めました。

半日掛ってPCや切り替え装置、その他色々なところを経由していたケーブルなども全て繋ぎ替えて整理し、音を聞いてみると・・やはり、以前のような、ふっくらと豊かな音は出ませんでしたが、まあそれなりに馴れればなんとか聞けます(^_^;)
無い袖は振れぬ・・というわけで、「楽しく聞くことが第一」に新年からこの両器にがんばってもらおうと思います。

年末最後でちょっとドタバタしましたが、私の大好きな“いつも音楽がある”環境は確保いたしましたd(^_^o)

それでは皆様、よいお年を!(^-^)/☆
※facebookには新年になってからアップされるかも・・。


【Now Playing】 My Favorite Things / Tonu Naissoo Trio ( Jazz )

『宝塚夜話・第二十六夜 < 今度は私がもう一度見たい、上演して欲しい宝塚歌劇【2/2】 >』

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前回から打って変わって、今回は近年に演じられた作品から再演希望の演目を挙げてみたいと思います。※前々回のアンケートの記事で取り上げた演目は除きます。

〇太王四神記(幻想歌舞劇) 花組 2009年
韓流の大河ドラマ的な物語をわずか二時間半の宝塚サイズに短縮したものですが、初演の花組、未涼亜希(みすず・あき)さんの絶妙の語りによって観客はストーリーの流れを読むことができました。
星組でも再演しましたが、そこでは未涼さんの役割はカットされていました。それが残念、・・やはり未涼さんでなければ難しかったのか・・。
今でも初演の未涼さんのヒョンゴ(コムル村の村長)と愛音羽麗(あいね・はれい)さんが演じたスジニ(主演「キハ※女性」の生き別れの妹)の印象は強く、また大空祐飛(おおぞら・ゆうひ)さんが演じたヨン・ホゲ(主演・タムドクの従兄弟)など素晴らしいキャラクターが次々と現われる壮大で勇壮なこの演目には心躍りました。
セットも衣装も、闘いのシーンも見逃せないものでした。これはまた見てみたいと思いました。

〇HAMLET ! ! (ロック・オペラ) 月組 2010年
月組・龍真咲(りゅう・まさき)さんが、花組に行く前の蘭乃はな(らんの・はな)さんを相手娘役・オフィーリアとして演じた、早口セリフ満載の演者には難しいシェイクスピア・ロック劇でした。
テンポ良く、ストーリーも展開早く、登場人物のキャラクターもそれぞれにクセがあり、宝塚には珍しいガツンと来る演目でした。イキのいい若手を主役に見てみたいものです。

〇ファンキー・サンシャイン(グランド・ショー) 宙組 2010年
「えぇ~っ?!」という声が聞こえてきそうですが、大空さん、蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さん、北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんの超強力な三人と野々すみ花(のの・すみか)さん、花影アリス(はなかげ・ありす)さんら娘役陣も充実した宙組のファンキーで楽しい大娯楽作品でした。
とにかく楽しくて体が動いてしまう(大空さんも主題歌を歌いながら“ヘコヘコ”と(^^;)腰をふり)、衣装もきらびやかでカラフルなエンターテインメント・ショー、ぜひまた見たい!!

〇麗しのサブリナ(ミュージカル) 花組 2010年
前述の蘭乃さんが花組に組替えし、真飛聖(まとぶ・せい)さんと組んだ最初の演目でした。映画で見たあのテニスコートのシーンや、サブリナが木に昇っているシーン、ガレージのシーン、パーティーのシーンなど、宝塚にとっては、格好の(大道具さんの腕の見せどころ)舞台が出来上がり、優雅で、そして揺れ動く恋愛模様がたまらなく、観客をうっとりさせてくれました。
これも、ぜひ今の様変わりした各組のどこかに演じてもらいたいと思います。

〇愛と青春の旅立ち(ミュージカル) 星組 2010年
星組トップスターが柚希礼音(ゆずき・れおん)さん、そして鬼教官を演じたのが当時二番手だった凰稀かなめ(おうき・かなめ)さん・・名演でした・・、不幸な運命のいたずらに翻弄された紅ゆずる(くれない・ゆずる)さん、その紅さんを“ふった”白華れみ(しらはな・れみ)さんのいかにもずるい役など、色々なことが思い出され、これも映画の舞台化でしたが、大成功だったと思います。
これもまた見たいなぁ(*´▽`)

〇Le Paradis ! ! (レビュー) 花組 2011年
真飛さんのサヨナラ公演のショーの方でした。ちよっとお洒落なエスプリの効いた小粋なシーンが次々と出てくる、私好みのショーでした。傘やカフェでのメニューなどがダンスの小道具として使われて、それもまたとても魅せてくれました。そしてキメるところでは、圧倒的な群舞なども見せてくれました。
これも今の花組でやったら、またひと味違ったショーになるかもしれません。

〇カナリア 花組 2011年
これは私が見た壮一帆(そう・かずほ)さんの青年館公演以前にも演じられたことがあり、それも録画で見たことがあるのですが、演じ方によって様々な味わいが出てくる、そんな演目だと思います。
壮さんの“人間味ある”悪魔(^_^;)と、当時花組の実咲凜音(みさき・りおん)さん演じる“不幸のどん底の女”の組み合わせ、そして互いの心の変化など、見せ場はたくさん。
役者心のあるコンビにもう一度見せてもらいたいです。

〇我が愛は山の彼方に(宝塚グランド・ロマン) 月組 2011年
これは主演も準主演も主役であり、相手娘役はその両方との恋に悩むという難しい内容のものでした。初演はかなり前のものだと思いますが、私が見た月組の霧矢大夢(きりや・ひろむ)さん、龍真咲(りゅう・まさき)さん、蒼乃夕妃(あおの・ゆき)さんで描いた世界は、儚く哀しい物語でした。
誰もが胸に去来するものがあり、時の流れも静かに感じさせる素晴らしい演目だと思います。100周年以降もぜひ見てみたい作品です。

〇アリスの恋人(ラブ・アドベンチャー) 月組 2011年
従来の宝塚にはちょっと見られなかった、ラブリーで、不思議で、可愛く、そして普通のOLが酔っ払ってマンホールに落ち、ルイス・キャロルの世界にスリップしていくストーリーも女子には胸キュンな内容でしょう。
ダンスもいつもと違って可愛い振付で衣装も不思議の国のアリスそのもので、素敵な夢を見て、これは得した!'(*゚▽゚*)'って、そんなこの作品、また見たいものです。

〇オーシャンズ11(ミュージカル) 星組 2012年
星組と花組が既に演じておりますが、それぞれの組で配役された人達によって台本が同じなのに、大きく異なる結果となりました。
どちらがいい、というのでなく、これはそういう楽しみがある作品です。
さて、次のダニー・オーシャンは誰?!d(^_^o)

〇長い春の果てに(ミュージカル・ロマン) 花組 2012年
これも再演を私は見たのですが、そうなるだろうと思っちゃいるのだけど、いい話で、涙でグスッと鼻水をすするようなことになるわけです。
主役の周りには、過去の恋人と、現在の恋人、そして・・未来の恋人(少女)がいて・・劇的なシンデレラの靴が置いてあるラスト。
また見たぁ~いっ!!'(*゚▽゚*)'

〇近松・恋の道行(上方絵草紙) 花組 2012年
植田景子先生の「愛」に対する真実の心を敢えて現在の世に近松をモチーフに問うた力作を、愛音羽麗さん、実咲凜音さんが“心中物”の神髄として見せてくれました。二人の主役のバックに人形に扮した踊りを見せる役もあり、これも効果抜群でした。
再演、もちろん希望です。

〇JIN -仁- (グランステージ) 雪組 2012年
よくぞ、宝塚でこれをやってくれた!と、音月桂(おとづき・けい)さんと舞羽美海(まいはね・みみ)さん、そして日本物といえば雪組の皆さんに感謝したくなった感動作でした。
これは主役がいかに、タイムスリップした江戸の人達に好きになられていくのかが鍵に、そしてそこで出会った娘との淡い恋の表現も鍵になります。
歌のうまい、そしてハートのある主役でまたぜひあの感動を味わいたいです。

〇心中・恋の大和路 ~近松満座右衛門「冥土の飛脚」より~ (ミュージカル) 雪組 2014年
壮一帆さん、愛加あゆ(まなか・あゆ)さんお二人の渾身の演技には感動の嵐でした。そしてラストで絶唱とも言える歌唱を見せた未涼亜希さん、観客は息を呑んで見ているばかり・・そして幕が降りたのでした。静かな心中物なのに、すごい迫力の舞台、また日本物の雪組で再演されてはどうでしょうか。

〇PUCK(ミュージカル) 月組 2014年
私が見たのは、ついこのあいだの月組でしたが、二度目に見たときには、パックとハーミアの素敵な過去があるのに・・忘れてしまう・・でも忘れないきっと・・という、あのラスト、ストーンステージに主演二人がよじ登り、仲良く座っているとユーミンの作った主題歌が流れ、不覚にも涙を流してしまいました。そして近くの席の方達も涙を拭いていました。
そんな、はかない愛をもう一度いつか見たい、という方も多いでしょう。
7~8年後に、また月組で再演いかがでしょう。d(^_^o)

・・すっごぉ~く長くなりましたが、書き終えました。
きょうは、15分というわけにはまいりませんでした(^^;)
さて、ご覧のみなさんは、どんな演目をもう一度見たいですか?
考えているだけで、それだけで、楽しいんですよね。
だから、いいんですね、宝塚。(*^_^*)


【Now Playing】 We Three / Paul McCartney ( Standard Song )

2014/12/30

『宝塚夜話・第二十五夜 < 今度は私がもう一度見たい、上演して欲しい宝塚歌劇【1/2】 >』

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前回の宝塚夜話では、アンケート結果に基づくベスト・テンに対する私の感想を書いてみましたが、今度は私の個人的な“もう一度見たい、上演してほしい”宝塚歌劇の演目について書いてみたいと思います。
私が最初に宝塚を見たのはかなり古く、しかもかなりのブランクがあって観劇復帰していますので、間がポカンと空いてしまうのですが、ご容赦ください。
なので、【1/2】古い演目 、【2/2】割と近年の演目に分けて書いてみますね。

それでは、私が実際に観劇した順番で行きましょう。

〇メモアール・ド・パリ(グランド・ショー) 花組 1986年
私が初めて見た宝塚のショーです。とても優雅で気品のある舞台でした。
シルクハットをクルクルと回す高汐巴(たかしお・ともえ)さんの余裕ある舞台が思い浮かべられます。宝塚のショーを見る度に、「メモアール・ド・パリ」みたいな優雅なショーをもう一度見たいな」といつも思うのです。

〇レビュー交響楽(宝塚グランドロマン) 星組 1986年
レビュー王、フローレンツ・ジーグフェルドの舞台にかける人生模様を描いたものだったと記憶します。
峰さを理(みね・さをり)、湖条れいか(こじょう・れいか)、南風まい(みなかぜ・まい)・・<娘役はダブル・トップです!!>、日向薫(ひゅうが・かおる)、紫苑ゆう(しおん・ゆう)という錚々たる顔ぶれでした。1920年代アメリカの新しいレビューを創りだそうと情熱を傾けていた男の物語。壮大なスケール感溢れる物語で、舞台セットも豪華なものでした。
あの、壮麗な舞台、もう一度見たい。

〇真紅なる海に祈りを(ミュージカル・ロマン) 花組 1986年
シェイクスピアの「アントニーとクレオパトラ」宝塚版です。
これもセット、衣装なども含め、豪華で雄大な物語でした。
高汐巴、大浦みずき(おおうら・みずき)の強力トップ、二番手がぐいぐいと物語を引っ張り、花組の歌唱力も素晴らしく見どころの多い演目でした。
近年、シェイクスピア劇が割と演じられている宝塚歌劇で、もう一度見たいと思う作品です。

〇ヒーローズ(ショー) 花組 1986年
上記、「真紅なる・・」とカップリングされていたショーです。
とにかくあらゆるヒーローが登場し、特に印象に残っているのが、大浦さん中心のベトナム戦争の兵士と少女とのシーン、お伽噺のような人形のジェニーの世界、ジャズの大御所デュークエリントンと、ベニーグッドマンのシーンなどで、内容盛りだくさんの当時の花組の実力を見せつけた豪華ショーでした。
オープニングは、客席に向けて目も開けられないくらいのライトが浴びせられ、手で目を覆いながら光の中から現われたのが、轟々たる排気音と共にバイクに乗って現われた主演の高汐さんでした。
いやぁ、今では考えられない派手なオープニングでした。

〇紫子 -とりかえばや異聞-(ミュージカル・ロマン) 星組 1987年
これは近年、月組の霧矢大夢(きりや・ひろむ)さん、蒼乃夕妃(あおの・ゆき)さん主演で再演されましたが、これも忘れられない演目です。
初演の星組では、城内のセットなど夢でも見ているかのような大座敷が現われたり、ラスト燃えさかる天守閣が大きな柱と共に崩れ落ちるという考えられない仕掛けでした。
「これでけが人が出ないのか」とか、「ステージが壊れてしまわないのか」と何度も観劇し、何度も思いましたが、東京千秋楽を観劇し、主演・峰さをりさんの終演後の挨拶の中で、「実は最後天守閣が落ちるシーンで足の親指の爪が剥がれてしまった。その後のショーでは満足できるものがお見せできなかった。」と衝撃の事実が語られ、劇場全体がシンとする中、最前列で見ていた紳士が「いや、よかったよ」と声をかけたのが、あの広い劇場全体に伝わった、そして峰さんが「ありがとうございます」と涙ぐまれたという記憶が残っています。

〇ジュビリー・タイム(グランド・ショー) 星組 1987年
これは、上記「紫子」とのカップリングされたショーでした。
峰さんを中心とする星組のスター達が目眩く光り輝くようなショーを展開しました。テーマソングも非常に良かった'(*゚▽゚*)'
次から次へと繰り広げられるシーンは、峰さん以下、日向さん、紫苑さん、麻路さき(あさじ・さき)さんというトップが四人いるみたいな状態で、文句の無いジュビリー・タイムでした。

〇サウンド・オブ・ミュージック(ミュージカル) 月組 1988年
これは宝塚バウホールという小劇場で公演されたものでした。
月組の郷真由加(ごう・まゆか)さん、春風ひとみ(はるかぜ・ひとみ)さんの実力者がコンビを組んだ同名ミュージカル映画の宝塚版です
ひと公演前の「ミー・アンド・マイ・ガール」が再演された際に、トップ争いをしていた郷さんのライバル、涼風真世(すずかぜ・まよ)さんが、役替わりで主演のビルを演じたことによって郷さんのトップの目が無くなり、その後に郷さん主演で行われたもので、サヨナラ公演の印象もある作品でした。
しかし、郷さん、春風さんの実力者コンビが見せたこのミュージカルはとてつもなく素晴らしい感動の嵐となり、私にもいつまでも心に残る作品となりました。
これも今の宝塚の人達で再演してほしいと思う演目です。きっと感動を呼ぶにちがいありません。

これで前半は終わり。次回は近年のもので再演してほしい演目に取り掛かります!(*^_^*)


【Now Playing】 Long Tall Sally / The Beatles ( Rock )

2014/12/29

太田和彦さんの居酒屋本、また読みました

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『居酒屋を極める/太田和彦著(新潮新書)』をすでに一週間くらい前に読み終えていたのですが、その後体調をくずしたり、いろいろあって読後感をちょっと遅れましたが書いてみます。

以前にも何冊かご紹介した太田さんの“居酒屋本”ですが、今回のこの本は、とてもゆったりとした書きっぷりで、居酒屋の選び方や、居酒屋での身の置き方などを、独特のほんのり酔ったような雰囲気で書かれています。

今回読んでいて、太田さんがあの椎名誠さんと深く、特に“酒”に絡んで交流があったことを知りました。
椎名さんの「怪しい探検隊」の一員であり、その中でも過酷な『どれい』部隊を担っていたことも知りました。

急にお二人の“繋がり”がわかって、何か謎が解けたような、視界が開けたような明るい気分になりました。
何と言っても、椎名さんは学生時代からの大好きな文を書く人(特にビール絡みの文章が卓越d(^_^o))、そして太田さんは最近ご著書を拝見してファンになった“居酒屋”と言えば、そして日本酒(特に燗酒)と言えばこの人の文が一番沁みてくる、そんな方(*^_^*)

ビールと日本酒の私にとっての“両巨頭”が、交流されていたことを知り、またうれしくなりました。

太田さんの本の特徴は、単に「あの店がよい」「あの酒がうまい」などではなくて、その店がある町の歴史や、お客さんの様子、海が近かったり、山の奥深いところにあったり、その地域の特徴なども含めて居酒屋というものがあるのだということを教えてくれるところです。

そして、実際に居酒屋に入ってみて、その店主や、家族など働きの人たちを見て店の良さを感じ、数ヶ月、数年してまたその店に立ち寄り、店主や家族の様子を見てまた喜んだりしているところが、とても人の情を感じて“ジン”となるのです。

東日本大震災のあと、自分がかつて出掛けた居酒屋にも行って、見舞いに回り、その様子も書かれていましたが、どうしても連絡が取れなかった居酒屋があり、その話を別の居酒屋でしていたところ、連絡が取れなかったその店主が飲んでいて、感激の再会をする話も書かれていました。
震災で全てを失った店主は、この機会に他の名居酒屋を訪ねて勉強をし、もう一度店を開けるための準備をしていたのです。
その後、港のもとあったところにお店を再開する話が書かれていますが、太田さんの文を読んでいるだけで、うれしい気持ちというか、感動に包まれました。

ただの居酒屋本ではない。太田さんの独自の心に残る居酒屋本でした。
これはおすすめです。


【Now Playing】 涙のアベニュー / Kenny James Trio ( Jazz )

2014/12/28

丸一日寝込んでしまった・・・

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昨日、長男が職場での仕事納めをして、東京から帰り、久しぶりに家族四人が揃いました。
いや更にネコ二匹を加え四人と二匹が勢揃いしました(*^_^*)
全員集合したため、家の中は活気と笑いで、そしてネコたちの大喜びで満ちた良い一日になりました。

夕食は妻の誕生日でもあったため、長男が焼き肉をおごってくれることになりました。
食べ放題コースを選んだ長男はじめ、長女、そして妻もがんがん食べているのを見て、私もペースを合わせていたらだんだん気が遠くなり、帰宅してからはそのままダウン。お酒も飲まなかったのに・・・。

どうしたことか、きょう一日まったく動くことが出来ず、寝込んでしまいました。
もうそんなに暴食はできないのだな、と学習いたしました(´・_・`)
ポカリスエットとお茶だけで過し、反省の一日となりました。

facebookやブログ、ツイッターなどもこれから確認してみますが、今やっと立ち上がって家の中を歩くことができるようになりました。

年末休みの初っ端からつまづいてしまいましたが、明日からもう一度家の掃除などに動きたいと思います。
それから「ビジュアル版 ザ・ビートルズ全史」という画期的な本も楽しみに目を通したいと思います。
では、おやすみなさい。


【Now Playing】 今晩は 吉永小百合です / 吉永小百合 ( TBSラジオ )

2014/12/27

『宝塚夜話・第二十四夜 < もう一度みたい、上演して欲しい宝塚歌劇・・の話 >』

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私の“ヅカトモ”“飲み友”であるお酒の女神からのメールに、表題の“再演希望”アンケートの中間発表についての写真が添付されていました。
これは女神が宝塚観劇後に出掛けた国際フォーラムで開催されている「宝塚歌劇100年展」の会場に掲示されていたものだそうです。

「これは興味深い」と、見てみました。
今回のこのブログでは、その結果についてちょっと野次馬的に感想を書いてみようと思います。戯れ言なので“てきとう”に見てください。そして“私なら”と思いつつご覧いただければ幸いです。
今回は1位から10位までを見てみます。

1位は『ベルサイユのばら』でした。
宝塚100周年に向けて前年あたりからこの宝塚最大の“財産”ともいえる演目、色々な組で演じられ、しかも各組のトップスターが他組の公演にスポット出演するなど、ファンにとってはこたえられないキャスティングもありました。
ベルばらアレルギーもやっととれて、楽しんで観られるようになった私(^_^;)ですが、この濃厚な演目はあと6~7年は“ごちそうさま”な感じです。お腹一杯になりました…σ(^_^;) 女神も「しばらくはもういい」みたいです。

2位は『エリザベート』
このあいだまで新トップスター明日海りお(あすみ・りお)さん率いる花組が公演していました。
これも宝塚の“至宝”とも言える作品ですが、しばらくはとっておいた方がいいような気がします。伝家の宝刀はあまり頻繁に抜かない方が、いざ上演となったときの盛り上がり方が違うと思いますから。

3位は『風と共に去りぬ』ですか。
これも宙組や専科・轟悠(とどろき・ゆう)さん+月組で演じられ、今後中日劇場で再演される予定となっていますが、宝塚独特の演出が素晴らしい作品です。これは、この演目で輝けるトップスターが現われればまた見たいと思いました。
宝塚では、スカーレット・オハラを男役が演じる部分が肝心なわけですが、トップスターと二番手、三番手の男役スターがこれに見合うようなら見たいな、と思いました。

4位『ロミオとジュリエット』は、「気持ちがわかる」そんな感じです。
フランス版の人気ロック・ミュージカルを宝塚に持ち込み、成功させた初演の星組の貢献度は“大”です。宝塚にこんなにしっくりとはまり込むとは、うれしいほどの誤算??でした。
歌唱力のある組で再演してほしいと私も感じました。

5位『スカーレット・ピンパーネル』も、そうだろうなぁと思いました。
ストーリーもわかりやすく、歌いまくるこの演目、見応え十分でした。
悪役・ショーヴランのキャスティングが鍵を握ると思いますので、大型&期待の二番手がいる組があれば“ぜひ”再演を!(*´▽`)

6位『ミー・アンド・マイ・ガール』
月組・剣幸(つるぎ・みゆき)さんと、こだま愛(こだま・あい)さんの素敵なトップコンビが演じた大好評の初演から、主に月組の“宝物”として何度かの再演が実現しています。
悪い人がひとりも登場しない、そして主役のビルの魅力に皆が引き込まれ、誰もが愛してしまうような人柄を演じられるトップスターと、愛くるしい娘役がいれば、また見てみたいです。

7位『 CONGA ! ! 』
7位でやっと大作ではなく、しかも「ショー」です。
花組の蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんが圧倒的なダンスと組全体が怒濤の勢いで演じた作品、・・もう“懐かしい”と感じるようになってしまいました。
このランク・インは意外だけど、うれしい(*^_^*)、ファンの心意気を見せたような気がします。私も「再演希望」に一票!!

8位『ウエストサイド物語』
実は宝塚歌劇で演じられたこのミュージカルを私は見ておりません。
宝塚初演は1968年とのことですが、もちろんその頃のことはわからず、その後、真琴つばさ(まこと・つばさ)さんや稔幸(みのる・こう)さん主演により上演されたようです。ここも私は“子育て”などで宝塚から離れていて見ていません。
なので、「一度見てみたい」です'(*゚▽゚*)'
現在のトップスターだと、誰に合うのかなと思いますが、雪組の早霧せいな(さぎり・せいな)さんなどいかがでしょう(゚ー゚*)。oO

9位『ファントム』
宝塚版・オペラ座の怪人ですが、トップ二人の歌唱力が圧倒的でないと難しいし、キャリエールのキャスティングが物を言います。私はDVDで樹里咲穂(じゅり・さきほ)さんのキャリエールを、そして舞台で壮一帆(そう・かずほ)さんのキャリエールを見ましたが、銀橋でキャリエールがファントムを抱きしめるシーンで・・もう涙がとまらずにしゃくり上げるように泣いてしまいました。
あの感動をもう一度、素晴らしいキャスティングで見てみたいですね(^-^)/☆

10位『虞美人』
これもちょっとファンの渋好みな感じがいいですね。
私は真飛聖(まとぶ・せい)さん主演の花組公演を観ましたが、雄大で河のように流れる物語性が魅力な作品と感じました。
どっしりとした演技力ある組の再演、見てみたいですd(^_^o)

いかがでしたでしょうか、再演希望アンケートの感想。
ご覧いただいた皆さんで「私はあれが見た~いっ!」という演目があれば、ブログのコメント欄に書き込みください。


【Now Playing】 永六輔その新世界 / ピーコ他 ( TBSラジオ )

2014/12/25

今年最後のビートルズ私設資料館訪問

23日の祝日に船橋にあるビートルズ私設資料館を訪問しました。
今回は、「クリスマス特集」。

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というわけで、展示室内もジョンの「ハッピークリスマス」や、ポールの「ワンダフル・クリスマス・タイム」、またビートルズがファンに送っていた「クリスマス・レコード」の展示もありました。
その数もたくさん!日本盤の「ハッピークリスマス」については、クリスマスシーズンが終わってしまったときの邦題が「ハッピークリスマス」から「戦争は終わった」に変えられていたりして、そこら辺も網羅しているのが、この資料館のマニアックなところです。


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また、ポールの「ワンダフル・・」については、ポールのサンタ帽子の写真が間に合わなかったのか、日本盤は実に地味な“玄関にクリスマス・リース”みたいな写真で・・、こりゃ売れないわな、(^_^;)と思いました。
館長の野口さんも、当時ポールがクリスマスレコードを出すということで、かなりの期待をしたのに、「これか・・」と、がっかりした話をしてくれました。


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そして12月と言えば、あのジョンの・・・悲しい出来事が思い出されますが、そのときの外国の新聞なども展示されていました。
やはり、まともに見ていることが出来ないくらい、悲しみが増してきました。

前半は、展示室を見学し、その後皆でティータイム。
皆さん、筋金入りのビートルズファンなので、話が弾むし、新たな事実などが次々と出て来て楽しいひとときになりました。
その間、ポールの評判というか、株は、上がったり下がったりの乱高下を繰り返し、結局は、「それでも好きなんだ」ということで納得することに(^^;)


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後半は二階に上がってレコード試聴。もちろんアナログ盤ですよ。
ジョンのハッピークリスマスにそっくりというか、そっちが先だったというレコードも聞きました。ただ聞いていると、あのサビの部分は元歌?には無く、また似ていると思われる部分についても、ジョンのように強烈なフックがありません。だから、似ていると言われればそうかもしれないけど、曲自体の持つ魅力はジョンに軍配が上がると思いました。
これは、ジョージのマイ・スウィート・ロードについても言えることですけど。


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ジョンの「ハッピークリスマス」、ポールの「ワンダフル・・」、ジョージの「ディンドン」などを聞き、あの頃の音をレコード盤再生により堪能しました。


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そして写真のジョンのシングル・レコード「ラブ」。
これは、イントロがフェイド・インせず、CD化がなされていないものなのですが、野口さんによると「日本盤が一番良い音」とのことで、聞かせていただきましたが、本当にそうでした。しかも今まで私が聞いていたような消え入るような感じではなくて、“力強さ”まで感じる力作バージョンとなっていました。割と安く手に入るようなので、中古盤屋さんなどで探してみるのも良いかもしれません。


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今回、資料館を訪れて感じたことは、こうしてビートルズが“三度のメシよりも好きな人達”が集まり、野口さんからの様々なエピソード、裏話を聞きながらおしゃべりするということが、それ自体とても素晴らしい出来事であり、替え難い有意義な時間と「ビートルズが好きなんだ」という気持ちの昂揚をもたらしている・・と感じました。

私も驚いたのですが、ここには私が知識として知っていたビートルズ関係では有名な方々も訪れているし、また野口さんの広いビートルズに関する交際範囲が毛細血管のように広がって、また何かが生まれていく・・そんなことも強く感じました。
私が資料として買おうとしている本なども実際野口さんが原稿を書かれていたり、掲載写真として資料提供されているものも、この資料館からのものがあったりして、ここはまさにビートルズファンの楽園でもあり、“寺子屋”でもある、と正直、思いました。

今回はとても若い方も来ていて、私など足もとにも及ばない知識と、コレクションをお持ちでした。
それがまたうれしかったのです。若いのに、きちっとビートルズの良さを理解しているし、それにそれを言葉にして明解に話されているのを聞いて、若いファンがいなくなるのでは・・という心配はひょっとして取り越し苦労なのか、とさえ思いました。帰路、駅まで向かう途中、その若者と話をしましたが、とても面白く、知識豊富で、思わず「弟子にしてください」と言いそうになりました(^^;)

このたびの訪問もたくさんの発見や楽しい会話、良い音での試聴、と充実した一日になりました。
ご一緒した皆さん、そして野口さんありがとうございました'(*゚▽゚*)'

追伸:インド盤の「ノルウェイの森」のシタールの音がすごいというのは・・本当だった!!嘘のようなホントの話(*´▽`)


【Now Playing】 I'd Have You Anytime / George Harrison ( Rock )

2014/12/24

『宝塚夜話・第二十三夜 < 愛すべきジェンヌ・北翔海莉さん >』

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先だって宝塚歌劇団の発表で専科(組に属さず各組の演目に強力な助っ人として出演する宝塚独自の部署)の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんが、まさかの星組トップスターに就任されたことをこのブログでご紹介しました。

北翔さんは千葉県松戸市出身。
私が宝塚観劇に復帰したときには、宙組に配属されていて、男役の三番手に付けていました。
その後もトップは入れ替わるものの、北翔さんの三番手状態に変化なし、そしてついに専科に配属となり、色々な組で活躍する北翔さんを見ることはできるものの、「トップスターへの道は絶たれた」と誰もが思っていたところに、“トップ就任”の報。

北翔さんのひたむきで、真摯で、優しい姿勢は観客として見ていただけでも感じましたが、昨年末に日本青年館で月組の精鋭29名と共に作り上げたミュージカル「メリー・ウィドウ」での舞台の様子は、北翔さんを月組の組子達皆が慕って、そして全力で北翔さん中心に良いものにしていく姿には“ふるえる”ほどのものを感じました。
今回、リンクを張らしていただく(いつかリンク切れになるかもしれませんが・・)その千秋楽の挨拶(※先ず月組の年長者、星条海斗(せいじょう・かいと)さんの心温まる挨拶と、そのあとに北翔さんの人柄そのものがあらわれた挨拶があります)には、私も見ていて涙がぽとりと落ちました。
北翔さん、観客にも、組子にも、スタッフにも、皆に愛される素敵なトップになってほしいです。


【Now Playing】 One Day(At A Time) / John Lennon ( Rock )

2014/12/21

「原稿零枚日記」を読んだ

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『原稿零枚日記/小川洋子著(集英社文庫)』を読みました。
ブックオフで立ち読みし、作家の日記かと思いきや、現実と不思議な世界の間を行ったり来たりするような正体不明の作品でした。

家族も親戚もいないのにあちこちの学校の運動会に出掛ける主人公であり、筆者でもあるかのような人物。
IDカード発行などで、入場が厳しくなる中、それでも取り締まりの緩いところに出掛ける主人公の作家。
借り物競走に生徒から指名されてそのまま出走、転倒して怪我をしてしまったり・・その生態は摩訶不思議です。

山奥の旅館に泊まり、夕刻の散歩に出掛け、旅館から更に山を登っていくと、あたり一面苔むした場所を発見!
そこには苔むしたたたずまいの“苔料理専門”の店があり、苔アラカルトを食べる作家・・・。
その不可解な世界はこの作者独自のものでした。

なぜか役所からは、主人公の作家のもとへ生活改善課という部署の職員が来て、何らかの生活指導のようなことをするのですが、それも意味不明の展開でした。

また、主人公の作家のかつての職業は、“あらすじ作り”であったという、またまたわかりずらい展開・・。
実は、大きな賞の応募原稿を前読みして、そのあらすじを作るというのがその内容でした。
それもコツコツと褒められるうちに続けていたが、段々と作品本編よりも「あらすじの方が良い」ということになってしまい、あらすじ作りの職を失ったりもしています。

でも、その後、生涯七作品しか書き上げなかったが、それらはいずれも名作となっている作家が、出版社の編集を通して、主人公に自分の作品のあらすじを作ってそれを一日一作ずつ読み上げに自宅に来てほしい、などという依頼があり、主人公はそれを受けます。
そして、七日間、七作あるその作家が作った作品のあらすじを読みに出掛けるのです。
その後数日でその高名な作家は亡くなってしまう・・これもまた不思議なお話でした。

そんなエピソードが短編としていくつも描かれ、それら短編が一体となると、この作品になるわけで、最初から最後まで不思議な話ばかり。

でもそれが魅力的というか、それら訳の分からない短編が居並ぶと不思議な世界を醸し出します。

最後まで不思議な気持ちで読み、不思議な余韻を残したまま読了。
・・・初めての感覚です、こんな感じ。
芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」や、読売文学賞を受賞した「博士の愛した数式」などの、まだ私が読んでいない作品もあるので、また探してきて読んでみたいと思っています。
他の作品はまたこの「原稿零枚日記」とは異なる作風なのでしょうか・・・。


【Now Playing】Fugue'n Blues / Kenny Burrell ( Jazz )

2014/12/18

【簡単・3分宝塚講座 Vol.27(宝塚は見てみたいものの、いつ見ればいいの?!)】

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今年は宝塚100周年ということで、ずいぶんとテレビなどでも色々な番組にタカラジェンヌが出演したり、本場宝塚大劇場でも大きな催しがあったりしたけど、もう大騒ぎは終わってしまって、今さら宝塚を見るのも時機を逃したんじゃなかろうか、とお思いの“あなた”!!そんなことはありませんよ。

宝塚は、あなたが「見てみようか」と思ったそのときが“ベスト”な時なのです(^-^)/☆
いわゆる男役と娘役のトップスターを中心に五つの組がある宝塚歌劇団、そのトップスターの新陳代謝も激しいのですが、そのたびに各組の伝統のようなものは引き継がれるものの、新たな魅力を持った新トップスターが今までにない新鮮な舞台を繰り広げます。

だから、今すぐ見てみようと思い立っても、そのときがいつもベストなのです。
ざっと各組の「今」をご紹介すると、『花組』は新トップスターの明日海りお(あすみ・りお)さんがトップお披露目公演を宝塚と東京で終えたばかり、娘役の新トップスターも決まり、新しいトップコンビで東京・国際フォーラムにおいて1月から公演を行う予定です。新トップコンビ初の舞台であなたが宝塚デビューするのもいいかもしれません。
とにかく、劇団が満を持してトップに送り込んだ、美形の男役トップスターは美しく、気高く、カッコイイのです(゚ー゚*)。oO

次に『月組』。
トップスターの龍真咲(りゅう・まさき)さん、娘役トップスターの愛希れいか(まなき・れいか)さんを中心に、フレッシュでキラキラとした舞台を展開しています。
また、この組にはスター性の高い組子(組に所属している歌劇団員)も多く、二番手スターの凪七瑠海(なぎな・るうみ)さん、美弥るりか(みや・るりか)さん、さらに頭角を現してきた珠城りょう(たまき・りょう)さん、宇月颯(うづき・はやて)さん、紫門ゆりや(しもん・ゆりや)さん、・・枚挙にいとまがありません。娘役も早乙女わかば(さおとめ・わかば)さん、琴音和葉(ことね・かずは)さん、海乃美月(うみの・みつき)さん、・・こちらも魅力いっぱいのスターばかりです。誰かのファンになってより深く宝塚に踏み込んでいこうという方におすすめです。

『雪組』は、トップスターが入れ替わったばかり。男役トップは早霧せいな(さぎり・せいな)さん。娘役トップは咲妃みゆ(さきひ・みゆ)さん。
お二人は日生劇場で、大劇場での本公演を前にプレ・トップお披露目をしたばかり。
早霧さんの役への取り組みは真摯で、見ている者の心に響きます。
そして、若手ながら“女優”の風格を持つ咲妃さんのコンビは、あのアニメの「ルパン三世」を演目に大劇場デビューを果たします。
東京宝塚劇場にももちろんやって来ますので、ちょっと変わったこの演目を楽しむのも良いかも(゚ー゚*)。oO
彩凪翔(あやなぎ・しょう)さん、彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さんという超イケメン中堅男役コンビも控えていますので、カッコイイ男役が好きな方にもおすすめです。

続いて『星組』は、6年間という長期に渡ったトップスターの柚希礼音(ゆずき・れおん)さん、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんのコンビが来年のひと公演をもって退団されます。
このお二人の人気者トップコンビの最後の演目から入って豪快なダンスを披露し、歌もうまい主演男役の堂々たる姿を目に焼き付けながら宝塚デビューするのも良いでしょう。
また、今まで体育会系な印象だったこの組に、ベテランの新トップスター北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんと、娘役トップスターには妃海風(ひなみ・ふう)さんという若手だが歌も芝居もダンスもうまい、今“ノっている”娘役が決定しています。
作り込まれた舞台を楽しく観ることができる予感があります。
柚希さん退団後でも、新トップコンビの新たな世界が楽しめますよ。

最後に『宙組』。
こちらも、男役トップスターの凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんが既に宝塚大劇場でサヨナラ公演を終え、年明けには東京でサヨナラ公演を行います。
凰稀さんの美しい男役姿と、シャープで繊細な演技を見届けながら東京宝塚劇場で宝塚デビューをされるのも良いと思います。
また、次期トップスターは、朝夏まなと(あさか・まなと)さんという気品ある立ち姿もダンスも華やかな男役に決定しており、娘役トップとして残留する実咲凜音(みさき・りおん)さんという、美しく清楚で、歌も芝居も巧みな娘役とコンビを組むことになっています。
このお二人も既に全国ツアーで主演コンビを組んでいます。素敵なトップコンビの予感もしていますので、凰稀さん退団後も宙組はますます勢いがつくのではないかと思います。
また、星組から組替えで真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんという、いかにも宝塚の男役といった風情を醸し出す方もやって来ますので注目です。
宙組は男役の“イケメンぶり”が特徴であり、いざという時の結束も強い、インパクトある組です。
娘役にも怜美うらら(れいみ・うらら)さんという美人娘役の成長株がいます。
現代的な宝塚を見ることから始めたいという方におすすめです。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AM-Radio )

2014/12/15

今年も先生の個展へ

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このブログで度々ご紹介している私の中学時代の担任で美術の先生。
今年も個展を横芝光町で開催するとのお葉書をいただいて、土曜午前、日曜早朝から深夜まで仕事があったのですが、合間を縫って土曜日の午後に出掛けました。

久しぶりにお目にかかって一昨年の大病からだいぶよくなられた先生の笑顔にほっとしました。
先生が聞きたいとおっしゃっていた「哀愁の街に霧が降る」という1956年のヒット曲のCD化盤を手渡し、喜ばれる表情にとてもうれしくなりました。


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「笑虎」というギャラリーは長屋門を利用した日本家屋を移築して営まれているちょっと変わったところですが、とても風情があって毎年行くのが楽しみです。ここを建てた大工の棟梁がハーモニカ上手で、過去の先生の個展開催中に棟梁のハーモニカライブが開かれたこともありました。


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さて、今回の先生の作品。
「水すまし」というタイトルの愉快で不思議な作品。


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落ちていた木の根っこでしょうか、それを着色し、「ぼくの心臓」と題したおもしろ作品。


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もともと笑虎にあった器展示用のガラスを組み込んだ素晴らしい展示台に乗った焼物作品。器を下から見たところも鑑賞できるのです。面白い!


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薬局から貰ってきた元々は薬が入っていたという器に着色したものを用いたこの楽しい作品も心なごみました。


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先生は洋品店からもらってきた古いマネキンまで作品にして、その過程もお話してくれて、楽しい時間を過せました。


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こちらは先生にも申し上げたのですが、今までにない作風で、先生も「おもしろかったので、今後もこういうものを描くかもしれない」と、おっしゃっていました。


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そしてこちらは喫茶室のある方の部屋に展示されていた作品。
ムードがあります。


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先生の好きなジャズのライブ風景を描いた作品も多数でした。


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これも雰囲気ある作品。気にいりました。


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赤と黒を背景にしたこちらもあまり今までにない作品でした。カッコイイです。


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こちらは130号はある大作。喫茶室内に展示され、室内の照明ともマッチしていました。

来年は30回目、30年という記念の年になるので、私も何かお役に立ちたいと思っています。

ギャラリーをあとにして、翌日の早朝からの仕事にモードを切り替え、無事日曜深夜にその仕事も終え、帰宅後はバタンと倒れ、眠りに落ち・・やっと今先生のことを書いたところです。


【Now Playing】 Old Folks / Per Danielsson Trio ( Jazz )

2014/12/11

日本酒は新時代にあるらしい(゚ー゚*)。oO

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『めざせ!日本酒の達人 -新時代の味と出会う- /山同敦子著(ちくま新書)』を読みました。
あまり日本酒に対しての知識もなく、ただ時々飲む機会があったり、居酒屋でこの寒い季節、燗酒をちびりちびりと“オトナ”の飲み方をする達人のような先輩を羨ましく思ったりしていた私、思わずこの本を手に取り、ちょっと楽しみながら勉強してみようかと読み始めたわけです。

「本醸造」や「生もと(※もとの字は機種依存文字のためひらがなです)」「山廃」「吟醸」「大吟醸」「純米」「純米吟醸」など、お酒のラベルに書かれている言葉自体は見知っていましたが、どういうものなのかは、はっきり言うとほとんどわかっていなかったと、あらためて勉強させてもらいました。

著者はそれらのお酒の作り方から、さらに一般的にどの種類のお酒が「淡麗」→「濃醇」の“味わい”のどの位置に属するのか、また「華やか」→「穏やか」の“香り”のどの位置に属するのか、などをとてもわかりやすく書いていて、今まで以上にお酒に興味を持つことになりました。

この本の副題にあるように、日本酒は新時代を迎えているようで、今や“甘口”がトレンドとなっているというのも、やや意外で、逆にとても興味を持ちました。
デザートワインのように甘くて、シェリーのようなお酒も女性に人気があるとのことで、アイスクリームにかけても美味しいという・・驚きのお酒の紹介もありました。

お酒の糖度と香りの感じ方、表現の仕方なども書かれていて、それを読んでいるだけでお酒が飲みたくなりました(*^_^*)

また、海に近い土地の酒は、やはり魚介類とあわせてみると美味しいとか、料理によって軽快なものから、どっしりとしたお酒まで、どうあわせていくか、など、読んでいるだけで・・ああその組み合わせは美味しいだろうな・・(*´▽`)と、うっとりしてしまいます。

著者が力説しているように、今や日本酒はブームになりつつあるのかもしれません。
この本には、日本中の“気鋭の造り手”とその人達の最も自分らしい酒の紹介、さらに著者からのコメントも添えられていて、ガイドブック的にも使えるようになっています。
さて、私も季節や料理、そしてその日の気分にあわせてお酒を選ぶ“オトナ”を目指して品揃えのよい酒屋さん、または居酒屋に出向いてみようかと(゚ー゚*)。oO思っているところです。


【Now Playing】 Wait & See ~リスク~ / Thomas Hardin Trio ( Jazz )

2014/12/10

星組、驚愕のトップ就任

驚きました。今日は携帯電話を家に忘れ、帰宅すると私の人生の友、宝塚の友、“お酒の女神”からメールが届いていて、星組トップスターに専科の北翔海莉(ほくしょう・かいり)さんと、娘役トップは妃海風(ひなみ・ふう)さんが決定したとのこと!!


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一枚目の写真、右側が「メリー・ウィドウ」で主役を演じたときの北翔さん。(お隣の娘役はその後、雪組トップ娘役になった咲妃みゆ(さきひ・みゆ)さん)

誰が予想したでしょうか(北翔さんを熱烈に応援しているファンは、最後の夢として念じるように願っていたかもしれませんが・・)。

北翔さんが専科に行ったときには、「これでトップの夢は潰えたのか」と思いました。
そして、専科に移ってからの北翔さんは、八面六臂の大活躍!全組を回って貴重な勘所をおさえた役を実に巧みに演じて、それぞれの演目をぐぐっと引き締めてワンランク上の作品に仕上げてきたと私は思います。
そして、まさかの・・トップスター。北翔さんファンは“悲願の”トップ就任に沸いていることと思います。あるいはあまりの信じられない出来事に茫然としているかもしれません。

でもって、星組全国ツアーに出ていた紅ゆずる(くれない・ゆずる)さんには、なかなかトップ就任の報が伝わって来ず、・・実は私も心配していました。
紅さんは、柚希さんに次ぐ二番手的な位置にいたのは間違いないのですが、でもフィナーレなどを見ると微妙に「二番手」としての扱いからズレている(劇団がわざとズラしている)かのように感じていました。
・・う~ん・・ (・_・;

蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんも、大和悠河(やまと・ゆうが)さんが退団されたときに、自分がトップになる可能性大の中、「逆転裁判」の主役を務め、東京で公演していた千秋楽に、大空祐飛(おおぞら・ゆうひ)さんのトップ就任が決定しました。運命というものは(劇団の考えというものは)、非情です。
「メイちゃんの執事」「オーシャンズ11」などの時には、グングンと成長を感じさせてくれていた紅さんも最近は、配役の関係もあると思いますが、やや失速気味でした。
今回の全国ツアーは、チケットが入手できずに見ておりませんが、紅さんも好きな私には、今回のトップ就任劇については、うれしいやら複雑な気持ちやらが交錯して、とても胸の中が落ち着かない気持ちでいっぱいです。
でも、紅さん、がんばれ!絶対にこの経験が何か素晴らしいものを紅さんにもたらすことと思います。北翔さんのもと、もう“ひとまわり”大きく成長した紅さんを楽しみにチャンスを待ちたいと思います。

また、すぐに思ったのが、今回のように専科からトップスター、という道が開けたのであれば、華形ひかる(はながた・ひかる)さんや、沙央くらま(さお・くらま)さんにもまだ道が開けるのでしょうか。お二人とも私が大好きな男役スターです。


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そして妃海風さん。
二枚目の写真、右側のドレスの女性が風さんです。専科の轟悠(とどろき・ゆう)さんと主演した「南太平洋」では、お芝居も、歌も、ダンスも卓越したものを感じていました。最近ではもう一人の若手、綺咲愛里(きさき・あいり)さんに一歩先を越されているのか、とも感じていたのですが、ここは実力どおりのトップ娘役という気がいたしました。

北翔さん、妃海さんのコンビがどんな世界を見せてくれるのか、期待いたしましょう。
さらに今回、星組・三番手につけていた真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんが宙組に。そして宙組の七海ひろき(ななみ・ひろき)さんが星組に・・。
ちょっとどうなるかわからないです。見てみなきゃこりゃわからん、状態です。
動向を見守りましょう(´・_・`)

今回は、とにかく驚いたトップ決定だったので、とりあえず思うところを書いたのですが、また頭を冷やして、冷静に書けるようになったら書こうかと思います。きょうはこれにて。


【Now Playing】 オールナイトニッポン・ゴールド / 小島慶子、ミッツ・マングローブ ( ニッポン放送 )

2014/12/09

日比谷シャンテ前の広場を通って

このあいだ、日比谷に行ったときに日比谷シャンテ前の広場を通りました。
あっ!と思い出してこの広場にある往年の銀幕スターの手形プレートを見ました。
もちろん惜しまれつつ亡くなった名優のプレートを探してみようと思ったのです。

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当然のことながら、いらっしゃいました「高倉健」さんと「菅原文太」さん。
亡くなられたあとの報道でも、数々の素晴らしいエピソードが紹介され、私も知らなかったお二人の“素顔”とでも言うべき素敵なお話に感動したり、あらためて尊敬すべき方だと思ったり、思わず涙してしまったり・・・。


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今年は色々な出来事が(メディアなどで今年の振り返りなどが放送されると、「えっ、あれも今年だったのか」などと驚きます)ありました。
その中でもお二人が亡くなったことは日本の昭和という時代がまた遠くなった、という気持ちが強くなりました。

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健さんは、“力強い手”、文太さんは“大きく指の長い手”でした。
お二人のご冥福をお祈り申し上げます。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 村上里和 ( NHK-AM )

2014/12/08

PUCK / CRYSTAL TAKARAZUKA 二度目の観劇

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前回の月組公演観劇記の際に、もう一度観に行く機会があると書きましたが、二度目の観劇実現しました。

今回はちょっと視点を変えて、私の左隣に座っていたけっこうよく宝塚を見ているらしい二人連れの女性(二十代半ばか?)の様子などを含めて書いてみようと思います。

ちょっと先輩らしい方が、ミュージカル「パック」が始まる前に(今回の月組は初見らしい)、プログラムを熟読していました。
「何々、まさお(主演の龍真咲:りゅうまさき さんのこと)ちゃんがパックね、カチャ(凪七瑠海:なぎなるうみ さんのこと)はライオネル・ジャスパー・・ふんふん・・・(数分後)・・よっしゃあ、覚えた、いつでも来いっ!」(^^;)

パック観劇中も適切なところで適切な拍手なども手慣れた感じでした(^-^)

パックの幕が降りると、プログラムを見ていなかった方の女性が涙をふいていました。・・実は私も今回のパックのラストを見て泣いてしまいました。
「あぁ、不思議、こんな妖精のお話で泣いてしまうなんて、・・でも良かった」と、その女性は正直な気持ちを友だちに話していました。

確かに私も今回の主役・妖精パックが完全に龍真咲さんと同化しているかのように感じましたし、パック・龍真咲さんが過去の記憶を無くし、ハーミア・愛希れいか(まなき・れいか)さんとの素敵な出来事が思い出せなくても、エンディングで二人がパックが生まれたストーン・ステージによじ登り、ご両人のそんな不思議な境遇を乗り越えた深い愛のようなものが見えてきて涙。なんて素敵なラストシーンだと止めどなく涙があふれてきました。

月組の皆さんも、このパックでの自分の役どころをよく把握して、噛みしめるように演技しているのを目の当たりにして、素晴らしい“熟成度”を感じました。
龍さんのアドリブも軽快に、自然に次から次へと“キマリ”、その動きもまったく自然体、ほんものの妖精です。

さすが龍さんが好きな演目だけのことはあると思いましたが、それ以上に龍さんがこのステージで何かを完全に掴んだという気がしました。

また、愛希れいかさん、美弥るりか(みや・るりか)さん、沙央くらま(さお・くらま)さん、珠城りょう(たまき・りょう)さんがかなり前回から演技に深みが出てきたと感じました。この中心人物が人格に厚みを増したことで、舞台全体がしっかりしたものになっていたと思います。


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そして、幕間。

第二部、ショーの始まる前に、通路の荷物を椅子の下などに入れてください、と、係員のお願いが始まったのを見て、お隣の二人・・。

「これは、客席降りがあるってことだね。もしここまで来たら拝んじゃうよねぇ、ありがたい~、私にその力をくださいってね」
「そうそう、拝んじゃう、拝んじゃう(*^^*)、そしたら明日なんか、私達お肌つやつやだよ。ジェンヌさんの力と美しさのオーラを浴びたら・・明日の化粧の“ノリ”もいいに違いない!(゚ー゚*)」
それに、「上司は、昨日何があったんだ、と言うだろねぇ」との、(*^_^*)ヅカファンならではの会話が面白かった。

「私も同じです、ここに来るとパワーと勇気をもらって明日への活力が増します」なんて、思わず話しかけそうになりました…σ(^_^;)

そして、今回もショーは圧倒的!!
お隣のお二人が待ち望んでいた客席降りもあり、すぐ近くまでジェンヌさんがやってきて、握手したり、あの大きな音響の中で何か話しかけているお客さんもいて、それににこやかに応えている娘役のジェンヌさんもいました。
プロローグから“飛ばしまくり”です。

しずくの結晶のシーンは、前回でも感じましたが、特に月組の力強いコーラスも含めて感動的でした。圧倒されました。観客は完全にもっていかれた感じ

そして、現在競い合っている印象のある、娘役二番手的存在のお二人、海乃美月(うみの・みつき)さんと早乙女わかば(さおとめ・わかば)さん。
同等の位置づけで登場するのですが、ルックスこそ早乙女さんに一歩譲るかもしれないが、歌、演技、ダンスとも海乃さんが大きな飛躍を見せて、一歩先に行っている感じがしました。
咲妃みゆ(さきひ・みゆ)さんが組替えで雪組に行っても、まだまだ月組は娘役の宝庫のようです。

ショーは最初から最後まで全部見どころと言ってもいいくらいの素晴らしさでした。月組も組の持ち味を生かして、龍さん中心にいい組になってきました。
今年最後の観劇となりましたが、ほんとうに最高の気持ちで劇場をあとにしました。よかったぁ~(゚ー゚*)。oO


【Now Playing】 Change Partner(From Carefree) / Beegie Adair ( Jazz )

2014/12/06

『宝塚夜話・第二十二夜 < 観劇の中心は『宝塚』 >』

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今年も舞台観劇は宝塚歌劇ばかりでした。
首都圏にいると、宝塚は東京宝塚劇場の本公演、そして日本青年館や国際フォーラム、シアター・オーブなどでの特別公演、さらに関東近県の全国ツアーなど観劇可能な機会が多く、他の劇団のチケットが比較的高額ということもあり、やはり観劇の中心は宝塚歌劇になります。

時々、「宝塚を観るのもいいけど、劇団四季や帝劇に掛る公演などの本格的なものの“余録”として観た方がいいんじゃないの」とか、「わたしも宝塚は見るけど、息抜き程度に見ている」なんて言われることがあります。

そういう気持ちもわからないでもありません。
でも私はあくまで宝塚歌劇の花・月・雪・星・宙の各組を満遍なく観劇することが舞台観劇の中心です。

他の劇団との一番の違いは、宝塚の歌劇団員は「生徒」と呼ばれ、女性として生きていくうえでの大事な青春時代、そしてもっとも人生で華やかに輝く十代後半から二十代の時期を宝塚で過し、多くの団員は宝塚を去らねばならないことを承知の上で全力で舞台を務めています。
何ものにも替え難いものがそこにあるからこその、あの上級生から下級生までの全力投入の舞台があるのだと思います。

だから、我々ファンに対しての団員の皆さんの接し方は、信じられないくらいの丁寧で心を込めたものです。
実際に直接関わることのできた生徒さんは皆さんそうでした。

トップスターになれば、なったその日から自分の引退を考えねばならず、そういう立場にある人も懸命な舞台を披露してくれますが、フィナーレの時など幕が降りてきても幕の中に入ることができず、舞台袖から捌けていく若手も皆が皆、自らの宝塚人生を全うしようと素晴らしい笑顔を見せてくれ、そしてもちろん必死の舞台を見せてくれます。

請われて初めて宝塚を観る人をお連れすることもありますが、
「歌がいまひとつの人が主要な役を演じていた」、「ダンスがもうちょっとだなと思う人が何人かいた」・・などと観劇直後に感想をくれる人もいます。
私にとってそんなことはどうでもよいのです。
別にのど自慢を見に来たわけでもなく、ダンス・コンテストのように技量をはかりに来たわけでもありませんから。

次から次へと新しい舞台と、その稽古で忙しく、そんな急流のような宝塚での舞台生活を過している生徒さんのあの“ひたむきさ”が私を魅了し、また疲れている私を奮い立たせてくれることもあります。それが一番の理由です。

また来年もいくつの舞台が観られるかどうかわかりませんが、ドキドキ、わくわくしながら劇場に足を運ぶことになると思います。
今回は、宝塚観劇の私にとっての魅力についてふれてみました。


【Now Playing】 Live And Let Die / GUNS N'ROSES ( Rock )

2014/12/04

山﨑努さんの書評・・エッセイ本を読んだ

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『柔らかな犀の角/山﨑努著(文春文庫)』を読みました。
「犀(さい)の角のようにただ独り歩め」というブッダの教え、そのフレーズが気にいったと著者の山﨑さんが上記のようなタイトルで、書評+エッセイのような文を連載で書かれ、それを一冊にまとめたのがこの本です。

ブッダの教えでいう犀は、インドサイのことで、その犀の角は、中は“ぶよぶよ”なんだそうです。
で、タイトルには“柔らかな”と付け加えられているのです。

さて、この山﨑さんの書評とエッセイの境目のないような、不思議だけど、柔らかく流れるような文章に最初っから魅了されました。
しかも山﨑さんは、この本の中でも度々書かれていますが、1936年生まれの一般的には老境に入ったところですが、それを自分に信じ込ませるようにして“老い”を受け容れている様子がうかがえました。
それがまたこの山﨑さんの珠玉の文章が集められた一冊に深い味わいを添えています。

ものすごい数の、ジャンルを全く問わぬ読書量にも驚きますが、それらを読んで、その感想をすうっと冒頭からなめらかに書き出し、自分にとってその本がどんな印象で、何を想わせたかをスルスルと書き連ねていて、最初の二~三行でこちらは話に身を乗り出すことになります。

さらに、山﨑さんの今までの経験、人生に、どんなふうに色を染めるようにそれらの本が入り込んできたのか、また、役者としての山﨑さんが日頃考えていることも含めて書かれていて、もう書評とエッセイの境目の無い独特の構成に引き込まれましたねぇ~^_^

しかも、山﨑さんの読書及び様々な体験の数々は守備範囲が広いというか、限りなく拡散していて、ただただ驚いたのです。どの話も深く、目からウロコが落ちるようなものであり、山﨑さんの緩いような、厳しいような、緩急つけた生き方に通じていて、これはもう“名著”の部類に入るのではないかと思いました。
こういう種類の文って、私は過去読んだことがありません。

また、山﨑さんが読んだ書に因んで取り上げている人達もまた独特な物の見方をし、独自の探求的人生を歩んでいて、それらにも興味をそそられるのです。

読めば読むほど身体にじ~んと効いてくる、効能ある湯にでもつかっている気分で読了しました。

読書好き、そして役者としての山﨑さんが好きであれば、面白くてとまらなくなる本です。私からは、おすすめの一冊でした。


【Now Playing】 Star Bright / Unknown ( Jazz )

2014/12/01

寒くなって・・庭の様子ブログ版

facebook単独で庭の草花の写真などを載せたので、こちらブログ単独でご覧になっている方にも別写真でご紹介。

寒空に枯葉を落としながら風になびく木の枝の様子や、ひっそりと庭に咲く草花の様子です。

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