PUCK / CRYSTAL TAKARAZUKA 二度目の観劇
前回の月組公演観劇記の際に、もう一度観に行く機会があると書きましたが、二度目の観劇実現しました。
今回はちょっと視点を変えて、私の左隣に座っていたけっこうよく宝塚を見ているらしい二人連れの女性(二十代半ばか?)の様子などを含めて書いてみようと思います。
ちょっと先輩らしい方が、ミュージカル「パック」が始まる前に(今回の月組は初見らしい)、プログラムを熟読していました。
「何々、まさお(主演の龍真咲:りゅうまさき さんのこと)ちゃんがパックね、カチャ(凪七瑠海:なぎなるうみ さんのこと)はライオネル・ジャスパー・・ふんふん・・・(数分後)・・よっしゃあ、覚えた、いつでも来いっ!」(^^;)
パック観劇中も適切なところで適切な拍手なども手慣れた感じでした(^-^)
パックの幕が降りると、プログラムを見ていなかった方の女性が涙をふいていました。・・実は私も今回のパックのラストを見て泣いてしまいました。
「あぁ、不思議、こんな妖精のお話で泣いてしまうなんて、・・でも良かった」と、その女性は正直な気持ちを友だちに話していました。
確かに私も今回の主役・妖精パックが完全に龍真咲さんと同化しているかのように感じましたし、パック・龍真咲さんが過去の記憶を無くし、ハーミア・愛希れいか(まなき・れいか)さんとの素敵な出来事が思い出せなくても、エンディングで二人がパックが生まれたストーン・ステージによじ登り、ご両人のそんな不思議な境遇を乗り越えた深い愛のようなものが見えてきて涙。なんて素敵なラストシーンだと止めどなく涙があふれてきました。
月組の皆さんも、このパックでの自分の役どころをよく把握して、噛みしめるように演技しているのを目の当たりにして、素晴らしい“熟成度”を感じました。
龍さんのアドリブも軽快に、自然に次から次へと“キマリ”、その動きもまったく自然体、ほんものの妖精です。
さすが龍さんが好きな演目だけのことはあると思いましたが、それ以上に龍さんがこのステージで何かを完全に掴んだという気がしました。
また、愛希れいかさん、美弥るりか(みや・るりか)さん、沙央くらま(さお・くらま)さん、珠城りょう(たまき・りょう)さんがかなり前回から演技に深みが出てきたと感じました。この中心人物が人格に厚みを増したことで、舞台全体がしっかりしたものになっていたと思います。
そして、幕間。
第二部、ショーの始まる前に、通路の荷物を椅子の下などに入れてください、と、係員のお願いが始まったのを見て、お隣の二人・・。
「これは、客席降りがあるってことだね。もしここまで来たら拝んじゃうよねぇ、ありがたい~、私にその力をくださいってね」
「そうそう、拝んじゃう、拝んじゃう(*^^*)、そしたら明日なんか、私達お肌つやつやだよ。ジェンヌさんの力と美しさのオーラを浴びたら・・明日の化粧の“ノリ”もいいに違いない!(゚ー゚*)」
それに、「上司は、昨日何があったんだ、と言うだろねぇ」との、(*^_^*)ヅカファンならではの会話が面白かった。
「私も同じです、ここに来るとパワーと勇気をもらって明日への活力が増します」なんて、思わず話しかけそうになりました…σ(^_^;)
そして、今回もショーは圧倒的!!
お隣のお二人が待ち望んでいた客席降りもあり、すぐ近くまでジェンヌさんがやってきて、握手したり、あの大きな音響の中で何か話しかけているお客さんもいて、それににこやかに応えている娘役のジェンヌさんもいました。
プロローグから“飛ばしまくり”です。
しずくの結晶のシーンは、前回でも感じましたが、特に月組の力強いコーラスも含めて感動的でした。圧倒されました。観客は完全にもっていかれた感じ
そして、現在競い合っている印象のある、娘役二番手的存在のお二人、海乃美月(うみの・みつき)さんと早乙女わかば(さおとめ・わかば)さん。
同等の位置づけで登場するのですが、ルックスこそ早乙女さんに一歩譲るかもしれないが、歌、演技、ダンスとも海乃さんが大きな飛躍を見せて、一歩先に行っている感じがしました。
咲妃みゆ(さきひ・みゆ)さんが組替えで雪組に行っても、まだまだ月組は娘役の宝庫のようです。
ショーは最初から最後まで全部見どころと言ってもいいくらいの素晴らしさでした。月組も組の持ち味を生かして、龍さん中心にいい組になってきました。
今年最後の観劇となりましたが、ほんとうに最高の気持ちで劇場をあとにしました。よかったぁ~(゚ー゚*)。oO
【Now Playing】 Change Partner(From Carefree) / Beegie Adair ( Jazz )
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