【はっPのアナログ探訪_0012: Abbey Road Talks / The Beatles (LP)】
今回は私のアナログ盤コレクションの中から、大好きなビートルズのBootlegの一枚を聞いてみました。
ジョンのナレーション(インタビュー)のあとにそれぞれの曲が始まるような構成のこのアルバム、【159/500】とジャケットに書かれているのを信用すれば、500枚プレスされたものの内の1枚ということになります。
では【A面】からご紹介
①「サムシング」は、公式に公開されているテイクではなく、アコースティックギターとピアノ中心の完成には近づいているけれども軽い印象のテイクが収録されています。
次の曲との間にインストゥルメンタル曲が入っています。
ポールがベースをボンボン・ボロボロと連続して弾き、ギター、ドラムがそれに合わせるような曲。
これも、このアルバムを手に入れるまでは聞いたことのないものでした。
②「マックスウェルズ・シルバー・ハンマー」は、かなりクリアーな音で、ポールの声はほとんど生声で息づかいもわかります。
リバーブとかエコーなどは、ほとんどまだ施されておらず、ベースもアンプから出た音そのままな感じです。ハンマーの音はもう入っています。
ギター、ドラムは公式発表テイクそのままのプレイ、ただしシンセサイザーはまだ加えられていません。
③「オー・ダーリン」は、ほぼ公式発表テイクに近づいている感じです。
ポールのボーカルは、まだ野太い公式テイクになる前で、歌い出しは軽い感じで、サビにシャウトしますが、まだまだ練れていないようです。歌詞も公式テイクとは異なっています。
④「オクトパスズ・ガーデン」は、かなりアビーロードでのテイクに近いものです。
マスターとなっているテープが悪いのか、音が安定しないユラユラした感じで再生されます。
間奏のギターも公式発表のものとはテイクは異なるがフレーズは同じく弾いています。
曲中に入るちょっとしたフレーズもお馴染みの公式テイクとは異なっています。
リンゴのボーカルは公式発表のものとはテイクが異なっています。
ここから【B面】です。
①「ユー・ネバー・ギブ・ミー・ユア・マネー」は、ギターとドラムは公式テイクとほぼ同じですが、ポールのボーカルは異なり、コーラスも入っていません。
エンディングをどうするか、まだ決まっていない感じで、延々といろいろやって、試している感じです。最後は不思議なピアノが入って来ます。で、ドラムもギターもどうしていいか分からない感じになり、終了・・。
②「ミーン・ミスター・マスタード」は、まだ“制作過程”という段階のものでした。
エレピのブンタタ・ブンタタという伴奏に合わせて、歌詞も含めて試行錯誤している様子がわかるようなテイクでした。
ジョンはその場のアドリブで歌詞を作りながら歌っています。リンゴもフィルインをどうするか試している様子がわかります。
途中からは、全く発表されていない展開になり、ファンにとってはとても興味深い内容です。
③「ゴールデン・スランバーズ/キャリー・ザット・ウエイト」は、ポールのボーカルは完全別テイク。
エコーもかかっていません。
曲の骨格を作っている最中という印象ですが、ドラムは完成されているのがわかります。
オーケストラはまだ入っていません。
ピアノの弾きっぷりからは、完成形のイメージはポールの中で出来ている感じです。
そして、クレジットにはありませんが、そのまま「ジ・エンド」に突入します。
三人のギター・ソロ合戦も同じフレーズで展開されていますので、ギターについては本番採用テイクのようです。
④「ハー・マジェスティー」は、アビーロードに入っているテイクは最後にスッと音が絞られるのですが、こちらはそれはなく、ギターの余韻を残したままです。
ポールの声もかなりクリアに聞こえます。
これらのアビーロード収録曲の別テイクの数々は、公式発表のアンソロジーにも収録されておらず、かなり興味深い内容です。
ファンにとっては、ジョンのナレーションと共にうれしい一枚です(*゚▽゚)ノ
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