『宝塚夜話・第三十三夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた④>』
引っ張ってまいりました表題の宝塚歌劇・星組、柚希礼音(ゆずき・れおん)、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんのトップコンビ6年間の振り返り。
今回は2013年1月東京宝塚劇場「宝塚ジャポニズム ~序破急~/めぐり会いは再び2nd/Etoile de TAKARAZUKA」から振り返ってみます。
なんと珍しい『三本立て』の公演でした。これは、このあと台湾公演に持っていくものを試したものでもありました。
宝塚ジャポニズムは、普段我々ファンでもあまり見ない“日本/JAPON”をかなりな形でデフォルメした印象でした。弥勒菩薩や、千体仏のシーンはかなり宗教的な印象も与え、海外公演に向けてのアピールを強めていました。
日本人には、一部に「これはいったい・・」というようなシーンもありましたが、最終的には台湾でも成功したとのことなので、まずは順調一幕目でした。
めぐり会い・・は、前にやった第一話の続きなのですが、当時のメンバーが退団したり、組替えしたりで、主要な登場人物がいないまま、ストーリーも苦肉の展開になり、初めて見た人にはとてもわかりにくいものになってしまいました。
でも、ここで夢咲さんの弟役で出演した礼真琴(れい・まこと)さんの、フレッシュで光り輝く姿は一番目をうばわれました。
そして、トップコンビもお客さんをどう引きつければよいか、それはもう手の内にあり、観客の反応をたしかめながら余裕の演技に見えました。
グランド・レビューのエトワール・ド・タカラヅカは、グランド・レビューと呼ぶにふさわしいスケールの大きなものでした。男役の豪快でダンサブルなステージ、娘役のキュートなショー、星組独特の客席に圧力がかかるような圧倒的な感じ、充実した舞台でした。
そして台湾公演も成功し、私が次ぎに観たのが・・・
2013年7月東京宝塚劇場「ロミオとジュリエット」でした。
もともとは星組が日本で最初にこのフランスのロック・ミュージカルを舞台化し、その後雪組、月組と本公演で公演してきたわけですが、私は梅田と博多でやった星組公演はもちろん見に行くわけにもいかず、噂だけを耳にしていました。
「私達がこの演目を作り上げたのだ」という自負は当然柚希さん、夢咲さん、星組の組子達にもあったと思います。
そして、この真夏のロミオとジュリエットは、星組総力を上げてど迫力の舞台となりました。自分達のロミオは、ジュリエットは、こうだっ!見ろっ!って感じでしたね。
礼真琴さんも役替わりで重要な役を得て大活躍、そして星組がその基礎を作り上げたロミオとジュリエットは宝塚の大切な演目のひとつに成長しました。
さらに、2013年10月には、東京国際フォーラムでトップ柚希さんのコンサート「REON!!Ⅱ」が行われました。
これには、夢咲さんは加わらず、別に「第二章 -CHAPTER TWO by Neil Simon-」という四人芝居に出演、女優としての実力を遺憾なく発揮していました。
で、柚希さんは、これでもかの魅力を満載したコンサートを挙行!
ステージ上に大量の雨を降らせたり、若手娘役の綺咲愛里(きさき・あいり)さんを事実上の相手役にしてあらたなコンビの可能性まで示唆したりして、・・これはひょっとして・・などと勘ぐってしまったのでした。
コンサートは前回同様何でもありの宝塚らしからぬ印象も受けましたが、ピカピカ光る礼音グッズを振りながら熱狂して応援するファンを見て、たじろいでいた私 (・_・;でした。
と、ここまでで第四回目の振り返りを終了し、次回は「眠らない男 ナポレオン」からいってみたいと思います。あとちょっと・・少しエネルギーが足りなくなってきた・・(^_^;)
【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )
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