【はっPのアナログ探訪_0037: A Tonic For The Troops / The Boomtown Rats ( LP )】
今回のアナログ探訪は、ブームタウン・ラッツ。
アイルランドの首都ダブリンで結成され、ロンドンにやって来たロックバンドですが、ラモーンズや、ハートブレイカーズのサポートなどを経て、デビューシングルの「ルッキン・アフター・No.1」が全英チャートの1位に輝き、英国では人気バンドとなりました。
記憶に無い方には、ライブエイドの中心だった「ボブ・ゲルドフ」がボーカルをつとめていたバンドだと言えば思い出されるかもしれません。
今回ご紹介するアナログレコードは、彼等の二枚目のアルバムです。
一枚目に比べるとかなり“ポップ度”が増し、全編ヒット曲になりそうな曲ばかりです。
時代は、ニューウエイブから、パワーポップなどと呼ばれる(もう誰も覚えていないだろう・・)ムーブメントがあった頃です。
当時活躍していたのは、トム・ロビンソン・バンド、エルヴィス・コステロ、ニック・ロウ、モーターズ、XTC、ジェネレーションX、イアン・デューリー、ラジオ・スターズ、バズコックス、エディ&ホット・ロッズ、ウルトラヴォックスなどなど・・です。
で、このアルバムですが、たしかにポップな曲がこれでもかとたたみかけて来て、たいした才能であると、当時も、今聞き直しても感じます。
ボーカルは独特な歌唱方法のボブ・ゲルドフ、地声と高音の裏返るところの微妙な使い方が魅力のひとつでした。さらに“力強い”!!
バンドは、非常にスピーディーな曲を事も無げに鮮やかに圧倒的に演奏し、特にドラムのキレの良いメリハリの効いたリズムはバンド全体を躍動的にローリングさせているように思いました。
ギターは、艶やかで美しい音色のリードと、シャキシャキと小気味よいカッティング、それに歪ませたサウンドについても耳障りでなく、ワイルドさの中に爽やかと感じるくらいの疾走感まで表現されています。
当時、私は夢中になってこのアルバムを聞いていたのですが、あらためて聞いてみて、その感覚は間違いではなかったと思いました。
バンドのサウンドも他に類を見ない独自のポップでワイルドで“ノリの良い”、心地よいものです。
曲の展開は予想できないほどの変化を見せ、一曲の中で何度もリズムが変わったり、変わったコーラスがいきなり入ったり、短いスパンで展開を見せたかと思うと、間奏で美しく流れるようなギターソロを披露したり、ほんとうに次の展開が予測できない。
また、曲毎の変化もすごくて、それがまたポップな曲ばかりなので、聞いているうちに楽しく、うれしくなり、当時の私は“ノリノリ”でした(*^_^*)
どの曲もナイスなポップ・ロックチューン、今聞いても素晴らしいアルバムです。
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