「入れたり出したり」を読んだ
『入れたり出したり/酒井順子著(角川文庫)』を読みました。
ブックオフで108円にて入手d(^_^o)
「食事、排泄、生死からセックスまで人生は入れるか出すか」・・という著者酒井さんの豪快なお説からスタートし、最初っから最後まで酒井節で突っ走る痛快?かつ、男の私にもちょっと赤面な本でしたが、面白かった(^_^;)
「馬鹿女」は、電車内で化粧をし、「女馬鹿」は出掛ける前に何時間も化粧をし、持ち上げたマツゲの角度やその他をミリ単位に入念にチェックする・・というような面白いけどどうでもいい話ばかり・・(^^;)
「見られるために大枚はたいて買う勝負パンツも、大抵の男は見ることがない」というお話もありましたが、これは・・酒井さん、“がっついた”男と付き合うことが多かったのかも・・(#^.^#)
「若々しい」と言われたら、もう若くないのだ、というのもうなずけました。
「お若いですよねぇ!」なんてのも、実はそれほど若くないと思われているってことだよと、酒井さんはおっしゃって、自分がそう言われる日をおそれているのです (・_・;
「元気をもらう」とか「勇気をもらう」という表現への違和感についても書かれていましたが、これにも同感したのですが、その説は以下のとおり。
昔は、「誰それさんと話すと、元気になります」とか、「長島茂雄さんに触発されて、自分も将来への夢を持ちました」などと言っていたと思います。
誰それさんや、長島さんが無料で配っていたものをもらう、という形式で「元気」や「夢」を得ていたのではなく、誰それさんや長島さんの影響を受けつつも、あくまで元気に「なる」とか、夢を「持つ」ことの主体は、自分だった・・と酒井さんは書いています、激しく同感。
「もらう」には、馴れ馴れしい印象がある、大きな存在から恵みとして何かを与えられるというのであれば、「もらう」ではなく、「いただく」とか「頂戴」する、ではないかというわけです。私も今まで折に触れてそう感じていました。
「元気をもらう」には、受動的なフリをする態度にその気持ち悪さがあるという説には、そうだよなと素直に思ったのでした。
というような、なかなか思っていてもあらためて思い直すことや、人に言うことのないようなことが満載のこの本、とても面白かった(゚ー゚*)。oO
人の行動や、言葉に対して敏感な人には読んでみる価値のある本でしたよ。
【Now Playing】 トーキングウィズ松尾堂 / パッくん他 ( NHK-FM )
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