酒の肴にビートルズ?!っていう本
『今夜も肴はビートルズ!/広瀬隆・後藤克幸(ゆいぽおと)』という本を読みました。
広瀬氏は、ミュージシャンでラジオパーソナリティー、後藤氏は、CBCテレビ論説解説委員で医療ジャーナリスト。
その二人と、途中から広瀬氏のご子息でクラブDJのMEGURU氏が飲み屋での対談に参加、酒を楽しみながらのビートルズ話に花を咲かせるという、こんなんでいいんかい?いいんです!(^^;)という本でした。結論からいうとおもしろかった(^-^)
ただ酔った上での話とはいえ、ちょっと無理矢理な話題もいくつかありました。
When I'm Sixty-Four を取り上げて、ポールは25歳で老老介護の歌を書いていた・・なんて、・・別にこれ老老介護の歌じゃないですよね、夫婦が老いたときを想像して、ちょっと楽しい感じの歌を作っただけだと思うんだけど。
Savoy Truffle が甘くておいしいスウィーツが登場する、そんなの食べてると歯が全部なくなって大変なことになっちゃうよ、というジョージの生活習慣病の予防ソングである・・って、・・ただエリック・クラプトンのチョコ好きをからかっただけじゃあないの(^_^;)
Back In The U.S.S.R. においては、久しぶりにソ連に里帰りする男の歌で、曲中の「ジョージア」というのは「グルジア」のことで、アメリカのジョージアでもグルジアでも同じこと、USA も USSR も関係ない、東側とか西側とか、どっちでもいいじゃないか、帰ることができるふるさとがあって幸せ。ベルリンの壁崩壊の20年以上前に国家や体制を越えた価値観があるというメッセージを歌に込めてポールは発信していた・・ちょっと飛躍し過ぎ・・( ̄O ̄;)
でも、この本のいいところは、まず「ビートルズを肴に酒を飲んでいる」っていう、非常に我々ファンにとっては、憩いのひとときとなっている部分を文書化したことd(^_^o)
やたらマニアックな知識をひけらかしていないこともよかったと感じました。
ていうか、最近の異常なほど詳しい知識を持っている人達の話にはついて行けないというのが私のような普通のファンよりもちょっとだけ知っている程度の人間なのです。
あんまりわからない話を既に知っているのが当たり前みたいに話されると、どんどんつまらなくなってしまうのです。もうほどほどにしといてくださいって、思うことが様々なビートルズ本を読んでいてしばしば感じていることです。
この本のお二人も、私と同じ後追い世代です。
途中で息子さんもその飲み会に現われ、親子でもビートルズの話を酒を飲みながらできるなんて、実にうれしい情景です。
ビートルズが全盛期のときでさえも、2015年の未来にこんな状況が日本の酒場で繰り広げられるとは誰も想像できなかったことでしょう。
これからは、こんな「ビートルズ・酒の上での与太話」的な本もありだな、と思いました。
楽しい本でしたよ(^o^)
【Now Playing】 Lucy In The Sky With Diamonds / The Beatles ( Rock )
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