オランダ映画「孤独のススメ」を見た
『孤独のススメ(MATTERHORN)/監督・脚本:ディーデリク・エビンゲ、主演:トン・カス、ルネ・ファント・ホフ 2013年オランダ』を見ました。
妻を亡くし、子供は家を出て、孤独な初老の男性(トン・カス)が、毎日同じように同じ時間に同じことをして過しているところから物語は始まります。
その男性が住む町は古い教会を中心に厳格な人?達が住む保守的な様子です。
そこに言葉も満足にしゃべれない正体不明でホームレスの同年代くらいの男(ルネ・ファント・ホフ)が現われ、庭の草取りなどをさせ、家で茶をすすめたところから奇妙な展開となり、二人はなぜか一緒に住むことになり、平凡で平穏なトン・カス演じる孤独な男の生活が変って行きます。
協会、町の人たちからは奇異な目で見られますが、しかしこの映画の主役となる二人の風変わりな生活をする男性二人は何か“世のしがらみ”から抜け出た新しい世界を見いだしてしまうのでした。
たまたまルネ・ファント・ホフが羊の真似をしていたところを上品でお金持ちそうな子連れ夫婦に面白がられ、子供の誕生会の余興に呼ばれたことからその面白さにあちこちからパーティーの余興に呼ばれることになる愉快?で不可思議なエピソードも入り、見ているこちらはここいらで何だか今まで経験したことのない可笑しくて哀しいような独特の世界に誘われるのでした。
トン・カスの子供がなぜ家を出て行ったのかが後半わかるのですが、それには感動的なシーンが用意されていて、ただ奇妙で可笑しい映画ではなかったことにちょっと驚きます。
現代の物語なのに、撮られている景色は美しく、昔物語のような雰囲気をたたえ、人にとってほんとうに大切なことってなんだろう・・というようなことも感じさせてくれる映画でした。
調べてみると数々の映画賞を受賞している作品ですが、決して大きな映画館などには掛らないような私好みの良作でした。
上映館は限られていると思いますが、見て損はないものでした。
【Now Playing】 Down On The Corner / C.C.R. ( Rock )
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