「僕のビートルズ音盤青春記 Part2 1976-2015」を読みました
『僕のビートルズ音盤青春記 Part2 1976-2015/牧野良幸著・画(音楽出版社)』を読みました。
以前にもこのブログで、この本の Part1 の読後感想を載せたことがありました。
今回は1976年から現在に至るまでの著者・牧野さんのビートルズを中心にした音盤の体験記です。というわけで、1970年代の様々なロックの台頭、CDの出現を経てあえてアナログ盤回帰する著者のオーディオ変遷、そしてハイレゾに突入という怒濤の流れも含めた“音盤青春記”となっておりました。
この本に書かれている1970年代~80年代はレコード盤もCDも音盤の値段はかなりお高く、いくらビートルズが好きだと言えども、全てのアルバムを買うことはままならず、ましてやビートルズ解散後の四人それぞれのソロ作品を網羅することなど叶わぬことでした。
著者もそうですが、私も解散後のソロ・アルバムについてはほとんど買えない状態の時期もありましたし、ロックや、音楽そのものから遠ざかっていた時期もありました。
特に著者と同じ“後追い世代”の方にはそんな体験をされていた方は多いのではないでしょうか。
でも、著者はジョージのソロ第一弾といっていい「オール・シングス・マスト・パス」をずいぶんあとになってから聞き(「リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」を所有し、よく聞いていたのも私に似ている(*^_^*))、ジョージに目覚め、そしてすっかり遠ざかっていたポールのアルバムにも手を伸ばして行きます。
・・なんか、ほんと私に似ている・・。
違うのは、このあと著者がUK盤オリジナルのレコードの世界に入り込んで行ったことでした。
船橋のビートルズ資料館で聞かせていただいたオリジナル・レコードの素晴らしさは今では私もよくわかりますが、つい最近まで私はそのレコード盤の深みには気づきませんでした・・ある意味幸せだったかも…σ(^_^;)
さらに著者は元CDジャーナルのF親方とリヴァプールでのポールのコンサート、そしてビートルズ縁の地巡礼?!の旅に出ます。
ここがこの本の一番盛り上がるところでした。私も行ってみたぁ~いっ!!ヽ(=´▽`=)ノ
ペニーレインや、ストロベリーフィールズ、アビーロードの横断歩道のシーンなどは、“いいねぇ”'(*゚▽゚*)'楽しんで読ませていただきました。
ラストの方で、著者がハイレゾや、DVDの高音質音源、USB、5.1チャンネルサラウンドなどの世界についても語られていますが、これについては私は完全未体験、まったく未知のビートルズ世界がまだまだあるのかと思うと、ちょっと尻込みしてしまいました。
これによって著者はあんなに夢中になったアナログ盤からちょっと距離を置き始めているのが感じられました。それほどいいものなのか・・。
とにかくイラストも楽しいし、ビートルズ・ファンでこの本を読んで面白くない人はいないでしょう、素晴らしい本でした。
【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 松田美緒 ( NHK-AM )
« 庭と花を楽しみながらお話を聞いた | トップページ | 「るろうに剣心」2回目の観劇 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「今日もいち日、ぶじ日記/高山なおみ」を読みました。(2021.02.26)
- 「東京百景/又吉直樹」を読みました。(2021.02.19)
- 「君がいない夜のごはん/穂村弘」を読みました。(2021.02.15)
- 「太宰治の手紙」を読みました。(2021.02.14)
- 杉浦日向子さんの「江戸アルキ帖」を読みました。(2021.02.11)
「The Beatles」カテゴリの記事
- ポールが右利き?!(2021.02.08)
- NHK BS でやっていたジョンとヨーコの番組を見た。(2020.11.22)
- ポールのソロアルバムが出るのを知る前に勝手に“自作”「ポールのアルバム」作りを楽しんでいた。(2020.10.25)
- 【2/2】ジョン・レノンの生誕80周年を記念した「GIMME SOME TRUTH」を聞いてみた(2020.10.19)
- 【1/2】ジョン・レノンの生誕80周年を記念した「GIMME SOME TRUTH」を聞いてみた(2020.10.18)
「想い出交錯」カテゴリの記事
- 竹内政明の「編集手帳」傑作選を読みました。(2020.09.22)
- 「向田邦子 ベスト・エッセイ」を読みました。(2020.07.26)
- 「MUSIC LIFE 1960年代のビートルズ」を読み終えて(2020.07.19)
- 「ジャズ喫茶 ベイシー読本」読み切った。(2020.05.30)
- 「昭和恋々」山本夏彦・久世輝彦共著を読んだ。(2020.05.10)
コメント