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2016/08/11

外国人が教えてくれる日本人のための怒りかたの本を読んだ

20160811_paolo_mazzarino01

『日本人のための怒りかた講座/パオロ・マッツァリーノ著(ちくま文庫)』という本を読みました。
読んだ感じだけでなんですけど、この人、ほんとうにイタリア人?と思いました。というか、著者プロフィールにもイタリア生まれの日本文化史研究家、戯作者。イタリアン大学日本文化研究科卒ともなっていますが、そんな大学あるんでしょうか、実際・・。

というわけで、“眉につば”しながら読み始めました。

この本は、よくある電車内でのイヤフォンの音漏れ放題の人や、同じく電車内で子供が窓から外を見ようとして“お靴を脱ぎ脱ぎ”せずに後ろ向きに座席に乗るのを叱らない親に対して、さらに図書館でうるさい人や、レストランで子供をはしゃぎ回らせる人などに対する怒りというか、どうやって注意すればいいのか(著者は注意でなくて、“交渉”と言っている)というのを一冊かけて説いているのです。

しかも、この著者、念が入っていて、大正時代や昭和初期の新聞の投稿記事なども調べ、「昔の日本人はマナーが出来ていた」とか、「叱る大人がいた」という現代の日本人が言っていることが実はそうでもないということを立証しています。
ようするに昔っから、マナーが出来ていない人は今と同じくらいいたんじゃないでしょうか。

著者は、自分がそれらマナー違反の人に対していやな思いをしたら、すぐに注意(交渉)をした方が自分のためにいいと力説しています。
そして、それをしない人が「暴力を振るわれたら」「反論されたら」「無視さたら」などと思っているだろうことも挙げて、それでもなおかつ注意した方がよろしい、と根拠を示して書いています。・・・何度も繰り返されていましたが、私は同意30%くらいな感じになりました。

日本で「怒らない」ということをテーマにした本が売れていることも取り上げていて、実際に怒らないということを実施してみても、何ら自分の心は収まらないであろうことも指摘しています。
宗教家がそういうテーマで書いている本もあるが、実際に過去の事件記事などを調べてみると、僧侶が怒って暴力をふるった事件多発・・などという事例も示されてしまい、ううん・・とうなってしまいます。
私も「怒らない」テーマ本を何冊か読みましたが、そちらについても40%程度の納得(さっきよりはちょっと高い比率だが)だったことを思い出しました。

私も東京勤務時代に電車や駅のホームなどで、いつもイヤな思いをしていました。
マナーの悪い人は自分のしていることについてまるで無感覚で行動し、それを見ているだけでも具合が悪くなりそうでした。さらにスマートフォンの普及が加速していた真っ最中だったので、ほんと通勤が苦痛でした。
そんなことで、この本にも興味を持ったわけですが、でも読んでみて、これは本人が何を自分の中で大事にしているかによって大きく同意できるか、できないかに分かれると思いました。

とりあえず、気になる人は読んでみては?!と、無責任ですが“ややおすすめ”的にご紹介いたします(^_^;)


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