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2016/09/16

1960年代、新宿、ジャズ喫茶、キーワードはそろった

20160915_kenji_nakagami01

『路上のジャズ/中上健次著(中公文庫)』を読みました。
10代で東京に飛び出してきて、先輩に連れられて行った新宿のジャズ喫茶、中上健次氏がシャワーのように浴びたジャズについて書いたエッセイ、詩、短編小説などを一冊に収めたものです。

私の年代でさえも想像がつかない、「ジャズ」が文学であり、宗教であり、反抗であり、破壊であった時代・・。

薬局で買えるぜんそくの薬を注射器で友と射ち合ったり、あやしい錠剤をかみ砕いて自らの意識を朦朧とさせ、痙攣しながらジャズ喫茶でアイラーやコルトレーンを聞く・・ (・_・;
自ら身体をナイフで傷つけたり、何をすればいいのか、どう表現すればいいのか、それが見つからず、もどかしい状態でジャズ喫茶に行く・・。

その時代が完全に終わってから大学生になった私には理解できる部分と全く想像もつかない部分が書かれていて、戸惑うやら、とても重い気持ちになるやらで、特に短編小説に至っては、充満するエネルギーと退廃的な風景、心象に耐えきれなくなり、気分が悪くなり、うつむいて頁を閉じてしまうことも度々。

でも、ジャズから作者が青春の日々に何を得たのか、自分の人生に何を投影したのか、激しく攻め込まれるような形で大きなインパクトを受けました。

そう、かつては若者は音楽から何か大切なものを受け取っていたのだと思いました。
それが何だったのか、わかるような気になったのがこの本です。

著者は私と同様、フュージョンが大嫌いですが、その気持ちもよくわかる。
当時、社会や、周囲の友達はあのフュージョンの16ビートなどに憧れ、彼女との時間をBGM的に利用して浮かれていました。ギターの音も軽薄だった・・。ドラムも手数だけ多くて聞くに堪えなかった。・・そして、そこには何も無かった・・。

ま、そんな感じでなんとか気分の悪さ、重さを乗り越えて読み切りました。
こんな男がいた。遺物のようで過激な内容、凄い本、著者でした。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 迎康子 ( NHK-AM )

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