【はっPのアナログ探訪_0106: DIG / Miles Davis( LP )】
中古盤屋さんで買ってきたLP盤です。マイルスが1951年に初のLP盤として吹き込んだものです。
ということで当時としては時間的制約がかなり緩くなった・・LPがCDになったときのように・・ので、かなり思い切ったクラブでの演奏などに近い“ノリ”を感じました。
とにかく“面子”が凄い。マイルスはもちろんですが、アルトがジャッキー・マクリーン、テナーがソニー・ロリンズ、ピアノがウォルター・ビショップ・ジュニア、ドラムはなんとアート・ブレイキーです。
ジャズジャイアンツ・オールスターといった感じd(^_^o)
一曲目の DIG はもの凄い勢いで疾走するような演奏。駆け抜けて行きました。
全員が本気も本気、さすが後年全員がジャズ界を代表するようなプレイヤー達になるわけです。恐れ入りましたという感じ。
イッツ・オンリー・ア・ペイパームーンは、唯一楽しくゆったりとやっているように思えました。
でも、その次の曲からは強力にそれぞれがそれぞれをプッシュしているかのように性急に煽り立てるような印象もあります。
とにかく、そのエネルギッシュな演奏には舌を巻きます。2016年のこの時代に聞いても少しも古くささを感じない見事な演奏なのです。
このレコード盤から出て来た音は、雑音ひとつなく、聞いているこちらを“燃えさせて”くれるくらいの熱い音です。アナログの良さをあらためて感じました。
B面に入ると BLUING 、抑制され落ち着いたマイルスのトランペットが聞けます。
速いパッセージとピーキーなトーンも登場!、後のマイルスでもすっかりお馴染みの吹き方も聞けて、マイルスやっぱりいいなぁとあらためてしみじみしてしまいました。
最近続けて行ったジャズ喫茶の迫力ある音にはとてもかないませんが、家の装置で聞く、ゆったりと楽しめる適度な音量と解像度のジャズ・サウンドは心癒やされます。
ゆっくりな曲でもメンバーは何か前へ前へ進もうという意欲を感じさせながら演奏しています。ジャズが時代の先端を行っていた頃、時代の音楽を引っ張っていたわけで、その気概のようなものは今聞いても十分感じられるのです。
今まで一回も聞いたことがなかったのですが、いいアルバムを手に入れられて良かったと思いました。
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