ビートルズの最新映画「Eight Days a Week - The Touring Years」を見てきました
『The Beatles: Eight Days a Week - The Touring Years 2016年 英国 監督:ロン・ハワード』を市川市の本八幡にある映画館まで出掛け、見てきました。千葉市内では上映館が無いのです・・。
到着して、いきなり「パンフレットは完売でありません」 (・_・;とのこと。がっかり・・。
この映画はアップル公式の映画ですので、力が入っていました。このあいだのハリウッドボウル・ライブCDですっかり盛り上がっているこちらも気合いが入っています。観客はリアルビートルズファン年代から、あきらかに私よりも若い人たちもいて、少し心強く思いましたが、それでも20%程度の入りでした。
冒頭の方ではビートルズが下積みから次々とヒットを飛ばし、アメリカ進出までの様子がカラーフィルムを含めた多くのライブ画像で綴られていて、そこで印象に残ったのは、ビートルズの四人が、当時はとても結束が固く、四人で決断し、互いをいたわり、チーム力で様々なことを乗り越えている姿でした。
今までにもそういうことが書かれたものなどを目にしたことはありましたが、よりリアルに、それが強く感じられました。
そして、その中で培ったバンドとしての演奏力は、あらためてたいしたものだと思いました。
中盤に入ると、よく聞こえもしない演奏を繰り返し、トラブルや社会的な出来事を含む問題を抱え、ツアーにうんざりし始めた様子が映し出され、四人で頑張ってきたビートルズにも家族が出来、周辺の様子も様変わりし、さらにドラッグの影響も出て来て、知っていることとは言え、ちょっと心がつらくなりました。
そして「ラバー・ソウル」や「リボルバー」、録音技術の極北とも言える「サージェント・ペパーズ・・」の録音時の様子も紹介されていました。そこで聞けたスタジオ内での録音途中の音は生々しくてとてもいい音でした。これも“聞きもの”かも。
1966年の日本武道館公演の様子も出て来ましたが、それまでの様子を見てきたあとにあの画像を見ると、ビートルズの連中が“老成”しているかのように見えました。不思議なものです。
リンゴの「ライブでは、バンドの演奏の音はほとんど聞こえないので、メンバーの動きを見て今どこを演奏しているのか見極め、プレイしていた」というのは本当のことだと思います。
ジョージが「スタジアム用に VOX(※ビートルズが使っていたアンプのメーカー)が新しいアンプを製作してくれたけど、100ワット程度だぜ」とあきれかえっている様子も映し出されました。
それを考えるとPAもモニターもない中で、野球場を含めた大会場でピッタリと決まったあの演奏は“ミラクル”です。ワシントンDCでのライブ(カラーだった)の様子も映りましたが、グラグラな回り舞台みたいなところにセットされたドラムを渾身の力で叩き、ピッチもばっちりのリンゴにはただ驚くばかりです。
エド・サリバン・ショーでの、得意気でうれしそうなジョン、誇らしげなジョージ、ありったけの喜びを緊張感の中で表現するポール、ドラムをムチを打つように叩きまくるリンゴ、もうここで涙が・・。
最後にはあのアップル屋上での「ドント・レット・ミー・ダウン」「アイブ・ガット・ア・フィーリング」もあらためて素晴らしい演奏でした。
さらに、この映画を映画館で見た人には、後にDVDを買っても見られないプレゼントが!!
あのシェイ・スタジアムのライブをビートルズ演奏部分丸ごと画像がクリアになり、音もリミックスされた状態で30分上映されるのです。
見ていると、ジョンがぐんぐんバンドを引っ張っている様子がわかります。
ポールはそれを見てうまく盛り上げ、ジョージは自分とポールがひとつのマイクを使っているときでも、たびたびジョンを振り返り、その様子を見たり、ジョンとポールがひとつのマイクを使い始めるとリンゴの方に下がって行ってリンゴとコンタクトを取っています。アンプやギターのピックアップのセレクトにも気を使っているのがよくわかります。後にサウンドづくり、まとめ方に才を見せるジョージの片鱗を感じました。
リンゴは自分の歌の時には他の三人に負けず劣らずの迫力のボーカルを聞かせてくれました、うれしいっ!
シェイ・スタジアムに集まった女の子達は叫び、泣き、気絶し、たいへんな騒ぎですが、今の私にはよくわかります。私があそこにいた女の子だったら、まったく同じ状態になったことでしょう。そこでまた涙があふれて止まらなくなりました。
よかったねぇ、ビートルズとあの空間を共有できて・・、最高の時間だよ。
最後に映画そのもののことではないんだけど、当時の女の子は英国も米国も皆カッコイイねぇ(゚ー゚*)。oO、60年代のファッションなんだろうけど、すごくカッコイイ!!ヘアスタイルもとてもいい。それを見るのもこの映画の楽しみのひとつかもしれません。
いい映画でした。オマケのライブ映像も含めると長時間だけど、ちっとも長く感じませんでした。ファンなら見ろっ!(*^^*)そして、笑ったり、泣いたり(私…σ(^_^;))してちょうだい!
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