小山薫堂さんの「考えないヒント」を読んだ
『考えないヒント -アイデアはこうして生まれる-/小山薫堂著(幻冬舎新書)』を読みました。
小山さんは古いところでいうと、「カノッサの屈辱」や「料理の鉄人」などの多くのテレビ番組話題作を企画したことでも有名ですが、とにかく多彩で、コラム、小説、脚本、ラジオパーソナリティー、企業の顧問、アドバイザーなどとしても活躍、いつも何かに興味を持ち、何かを企て、“面白がる”!!そんな人だと感じていました。
この本も「考えないヒント」というタイトルではありますが、アイデアが生まれるのは仕事として突き詰めてしまい、“こうしなければ、こういう結果にならないと”などと思わず、「これによって誰が幸せになるのか」「大成功でなくとも様々な人や今後のつながりが見えてくる」などということを念頭に物事をすすめる様子が書かれていました。
それと、ひょんなきっかけ、偶然の出会い、成り行きに身を任せ、さらに事態の進展が出てくる話なども実例を挙げて紹介されていて、単にラッキーだったから小山さんに新たな展開がやって来るのではないことを感じました。
偶然や、いったん引き下がって諦めるようなことになったときの不思議な先行きがけっこうその後にモノを言ってくる話は、自分にまだまだない考え方だと思いました。
たまたまのきっかけで日光金谷ホテルのアドバイザーになった話は上記の最も面白い例でした。
自分がこんな部屋に泊まりたいという部屋を実現していく様をメディアを使っていろいろな人に見てもらい、予約が増えるということもありますが、その部屋の調度やその他備品に協力してくれるスポンサーが現われたりと、次々と起こる化学反応的な出来事が面白く、さらに小さなことでは、清掃係の人や売店の人にまで名刺を持たせ、その裏にはそのスタッフが最も好きなホテルの場所・部分の写真が付いているというもの・・、さらにその裏側がいくつもの種類が有り、集めると金谷ホテルの写真集が出来上がるという展開を試みています。
そうすると、なかなかスタッフからお客様に声をかけられなかったのが、逆にお客さんから声をかけられて、新たなお客さんとのコミュニケーションが出来るというオマケ付き!!d(^_^o)
こんな話が一冊まるごと満載です。あぁ面白かった!(^o^)
心がわくわくするようないい本でした。
【Now Playing】 涙に染めて / カーラ・ボノフ ( Pops )
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