『宝塚夜話・第四十八夜 < 早霧せいなさん、咲妃みゆさんトップコンビ退団(T_T) >について』
宝塚歌劇団・雪組トップコンビ、早霧せいなさん(さぎり・せいな 愛称:「ちぎ」さん)、咲妃みゆさん(さきひ・みゆ 愛称:「ゆうみ」さん)のお二人が退団とのこと・・第一報は、私の生涯のヅカ友“女神”からでした。
悲しいねぇ・・(T_T)何度経験しても慣れることなんてありません。
来年の7月、東京公演がサヨナラ公演となるので、3年弱のコンビ期間でした。
その間、私がお二人のコンビを見ることができたのは、日生劇場の「伯爵令嬢」、本公演の「ルパン三世・王妃の首飾りを追え※写真」、同じく「星逢一夜/ラ・エスメラルダ(これは宝塚大劇場でも見ることが出来ました)」、同じく本公演「るろうに剣心/バイレ・ロマンティコ」、赤坂ACTシアターの「ローマの休日」でした。
「伯爵令嬢」では、想像をはるかに超えた“息の合った”コンビぶりと、その勢い、情熱に驚きました。すごいコンビになるぞっ・・と劇場で胸がドキドキしたことを思い出します。
「ルパン三世」では、ルパンとタイムスリップして出会ったマリー・アントワネットという設定でしたが、これも我々がよく知っているアニメのルパン三世の良さと共に早霧さんの雪組が全力で取り組み、まるで夢を見ているかのようなステージでした。咲妃さんのアントワネット妃は、酔って早霧・ルパンに「私の未来はどうなるの?」と聞いて、「幸せになる」と早霧さんが答えたシーンに今も涙が出ます。
お二人のコンビとしての“ラブラブ”ぶりが評判になり、相思相愛コンビの「星逢一夜」では、もう泣きっ放しでした(^^;)
この幼い頃の想い出と淡い恋、そしてあまりにも哀しい結末、大劇場や東京の最初の頃は、早霧さんも咲妃さんも割と最初のシーンから涙がポロポロとこぼれていて、彩風さんなども泣き出し、観客席は涙の海になりました。
お二人の“芝居心”が完全燃焼していた感がありました。ほんとうに素晴らしかった。
「るろうに剣心」も、また初の宝塚舞台化に取り組み、もう日本物といったら雪組、ちぎ・みゆコンビということになりましたよね。
ここでは、現実ではあり得ない世界が繰り広げられ、宝塚ファン以外の“るろうにファン”も劇場に足を運ぶことになり、あらたな盛り上がりを見せてくれました。ここでもまた、お二人は着実に新しい二人の世界を作り上げていました。雪組自体も大きく成長し、彩みちる(いろどり・みちる)さんというスターも現われました。
記憶に新しい「ローマの休日」でも、二人の進化はとどまるところを知らず、あのモノクロ映画が美しい色鉛筆で描いたかのように色彩を伴って演じられていたと思います。
ちょっと笑いながらのシーンもあり、うっとりと映画を見るように楽しめました。
早霧さんは、彼女らしくすっきりとした形で決断したのでしょう、きっとまだまだ成長し、素晴らしい男役像を作り上げただろうと思いますが、でも、これも早霧さんらしいと思います。とても爽やかです。
咲妃さんは、二人のコンビ期間で見せてくれたものは、まだまだ彼女のポテンシャルのほんの一部だと思いますが、大好きな相手役に添い遂げるのも彼女らしいし、素敵です。
本場大劇場での全公演稼働率100%という史上初めての記録も作り上げたと聞きました。そんな素晴らしいトップコンビの雪組の時代を見ることができて、私も幸せでした。
残る公演、お二人の姿を目に焼き付けたいと思います。そして、さらに進化するお二人の姿も。
【Now Playing】 いちょう並木のセレナーデ / 原田知世 ( Pops )
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