平松洋子さんの「おとなの味」を読んだ
『おとなの味/平松洋子著(新潮文庫)』を読みました。
いきなりですけど、おどろきました。食べもの関係やお酒関係の本をよく読み、このブログでも何冊もご紹介していますが、この「おとなの味」は“最高峰”と言ってもいいかも。
どの食べものに関しても、また食べものに関するエピソードについても、珠玉の書きぶりです。
参考にするとかそんな領域ではなく、ただうっとりとその文章を楽しみ、そして書かれている食べものについて思いを馳せました。とてもいい時間を本と共に過ごせました。
あん肝、からすみ、酒盗、くちこ、このわた、塩雲丹、ばくらい・・字面をながめているだけで舌の先が疼くとおっしゃっていますが、私も読んでいるだけで疼いちゃいました(^^;)
じこいか、浜納豆、豆腐の味噌漬け、そのときどき、気の向く手近なものを豆皿に少し取り分け、酒の肴に据えてちびちびと舐める、啜る、囓る・・するとそのたびに酒の味わいがくっきりと際立ち、また一献・・こたえられない極楽だと平松さんヽ(=´▽`=)ノ・・私も文字を読んでいるだけで極楽気分です(*^^*)
江戸時代に生まれた「小鍋立て」についてもじっくりとふれていますが、長屋のおもてに七輪を置き、炭を熾してちいさな鍋でねぎや豆腐、あさりをさっと煮る食べ方、町人に流行したそうですが、今でもいいねぇd(^_^o)と思いますよ、ほんとに。
おなかをくちくするのでなく、酒のおいしさをいや増す、そんな小鍋立ての部分も読んでいるだけで“いい心地”になっちゃいました。
ここ数日、とても寒いし、明日は日本酒でも買ってきて燗につけて一杯やりたくなってきました(#^.^#)
とにかくありとあらゆる“おつな味”についての文があまりにも素敵な本でした。
この本はいつも手元において、ときどき頁をめくりたいものになりました。おすすめです(^-^)/☆
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