映画「未来よ こんにちは」を見た
映画『未来よ こんにちは( L'AVENIR )/2016年・フランス・ドイツ 監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ 主演:イザベル・ユペール』を見てきました。鑑賞券をいただいた“ともちゃん”さん、ありがとうございました(*^_^*)
フランス映画っぽかったですよ。
主演のイザベル・ユペール演じる女性は50代、哲学の教師をしつつ、教科書等の原稿も書いていて、夫と二人の子供も有り、そろそろ人生の仕上げをしようかなんて状況にあるのでした。
でもね、突然夫からの「好きな女性ができた。その人と一緒に暮らしたい」という言葉に・・(普通の映画だったら半狂乱、あるいは怒髪天を衝くみたいなことになるのですが)・・主人公の女性は淡々として受け容れ、生きていくのです。
えっ・・と、あっけにとられるのですが、平静を装うかのように、そう、淡々と日常を維持していくのです。
母の介護の問題もあったのですが、その母も亡くなり、長女は赤ちゃんを産み、人生の流れは休むことなく“滔々”と流れゆくのでした。
夫が毛嫌いしていた優秀な教え子と何か起こるのではないかとそわそわしていると、そんなストーリーでもなく、要するに見た目には“何も起こらない”のです、これが・・。
でも、スクリーン上のイザベル・ユペールは、本人が「40過ぎたら女は生ゴミあつかい」なんて言っているにもかかわらず、若々しく、美しいたたずまいをしていて、その自然体がとても魅力的。
美しい自然の中での静かで、凜とした生き方に心打たれます。
こういう映画はフランス映画ならでは、という気がします。
館内は年配夫婦もいたし、若い人も見ていました。
映画好きが見る映画という気がしましたし、人生の機微を感じたり、フィルムそのものに焼き付いている映像にも感動します。
しみじみとした美しい映画でした。
【Now Playing】 大人のジャズタイム / 島崎保彦他 ( ラジオ日本 )
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