「この世はウソでできている」を読んだ
『この世はウソでできている/池田清彦著(新潮文庫)』を読みました。
帯にある著者の写真を見ると、テレビでよくお見かけする大学教授の方です。
“ウソでできている”って、池田さんのおっしゃるのは、要するに日本人というのは、「環境」と「健康」っていう錦の御旗があれば素直に丸々信じて一気に突き進んでしまうのだということが書かれていました。
私達が“丸々”信じている地球温暖化も実はウソだという・・どうやらそういうことらしい、むしろ冷えているという・・ことが書かれていました。
温暖化が進んでいるとなると、もう無我夢中、その対策に向かってまっしぐらなのですが、ちょっと待てって話です。
莫大な予算を掛けている地震予知についても、結局予知はできないのだからそんなに大金掛けるな、とか、ダイオキシンが問題となり大枚掛けて焼却施設を全国で造ったが、実はそんなことしてもほとんど大きな影響はないということ、結局は誰かが儲かる仕組みを科学というものを“手品”のように利用してうまいこと騙して、さらに法律が作られると、それを司る“お上”が大きな権力を得る・・。
簡単にいうと上記のようなことが、池田氏の持つ知識でもって説明しながら語られているのです。
一理あることも多かった。でも、酒はタバコよりも人に危害を加えることになるのだからむしろ酒を規制して、タバコはもっと自由に吸わせろ、なんて意見も書かれていて、これには同意できないと思いました。
酒を仕事中に飲んでいるヤツはいません。そんなやつ、すぐにクビですから。
でも、昔あったように、仕事中にタバコ吸いまくりになれば、妊婦ももちろん困るけど、わたしなどタバコ大嫌いで子供の頃からぜんそく持ちの者にとっては職場は地獄になります。
ましてや、会議中にモクモクやってるのが当たり前の頃には、会議終了後から頭痛がひどく、ノドはゼイゼイいいだし、気持ち悪くなり、翌日朝目覚めてもノドの奥からイヤなエグいものが上がってきて、翌日にまでわたり体調をくずし、快復するには3~4日かかり、一週間が台無しになりました。
癌にもタバコはひとつの種類を除いて関係ないと書かれていましたが、そんなことどうでもいいのです。タバコを吸いたければ誰にも迷惑かけずに一人でどこかで吸ってほしいのです。
また、火のついたままのタバコを手に街を歩いている馬鹿者もいますが、子供の目の高さに丁度火があり、ほんとうにあぶないし、混雑している歩道などでは他人の衣服に焦げをつくったりもします。さらにポイポイ捨てるのですから手に負えません。
タバコの部分の記述をみると、とても自分勝手な人だな、とも思いましたが、でも、読んでいて、そうかそうかと思うこともありました。
興味があったらちょっと見てみてもいいかもしれませんよ。
【Now Playing】 Hey Bulldog / The Beatles ( Rock )
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