「江戸の備忘録」を読んだ
『江戸の備忘録/磯田道史著(文春文庫)』という本を読みました。
あの「武士の家計簿」の磯田さんの本です。
今回もおもしろかったぁd(^_^o)
江戸人は「猫は十年、人に飼われると人語をしゃべる」と信じていたという話が私にはおもしろかった(^-^)
寛政七年、牛込山伏町の和尚の飼い猫がしゃべった話がエピソードとして書かれていたのですが、それから32年を経て牛込榎町一帯の名主・小兵衛の家に生まれた男子が「金之助」・・夏目漱石なんですって'(*゚▽゚*)'
というわけで、金之助は大人達から「猫はしゃべるもの」と聞かされ育ち、やがて『我が輩は猫である』を書いたという・・おもしろいでしょ!
また、「平成」という元号が幕末にも年号候補となっていた話も書かれていました。
実に124年間眠っていた「平成」が今になってよみがえったというわけです。
これもおもしろかった(*^_^*)
八百長の語源が七代目「伊勢ノ海親方」に取り入った八百屋の根本長造の話から来ているというのも初めて知りました。
この話も面白いからぜひ本を読んでみて(゚ー゚*)。oO
さらに昨今、離婚率が高くなったなどと言われているわけですが、日本では古代から「妻問婚」というおおらかな響きの男女のつながりがあって、西暦でいう700年代の戸籍などを調べてみると結婚の形はとても多様なものだったようです。
妻をもつ男性の割合は6割程度、さらに下総国大嶋郷の戸籍では24%程度だったとのこと。
恋愛、交際、挙式、同居、妊娠という近年の順序的なものはここのところ順番がズレてきているわけですが、むしろ本来の日本の状態も戻ってきつつあるのだといえるかもしれない・・という話もなかなか興味深いものでした。
ほんのちょっとエピソードをあげただけでもこんな感じ、楽しく読める本でした。
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