「瑠璃色の刻」観てきました
宝塚歌劇・月組赤坂ACTシアター公演「ミュージカル・瑠璃色の刻(とき)」を観ておりましたので感想を。
主演は現在、月組の二番手的位置にいる「美弥るりか(みや・るりか)」さん。
最近の美弥さん、舞台の充実ぶりは目を見張るものがあります。
今回も期待十分でしたが、期待に違わず18世紀のヨーロッパ史に多くの謎を残した錬金術師で、占い師、そして不老不死のサンジェルマン伯爵(・・の“なりすまし”)を見事に演じていました。
最初は偶然自分に似ていることを知ったサンジェルマン伯爵を演じていたにもかかわらず、次第に自分が誰だかわかならくなるくらいサンジェルマン伯爵そのものになっていきます。
なりすましていたのに、自分はそれそのものだという感覚になってしまう・・人間の愚かさ、弱い部分、そして期待される自分に酔うという、人としての存在感、“おかしみ”みたいなものを美弥さんの解釈で快演していました。
そして今回の公演では二番手的役割で雪組から組替えして初の月組生としての舞台に立った月城かなと(つきしろ・かなと)さん。まだ月組というよりも雪組オーラを出しまくりで、持ち前のイケメン度もさらに増して、なかなかの好演でした。・・ちょっとまだ遠慮しているような感じもありましたが・・(^_^;)
そして相手娘役の海乃美月(うみの・みつき)さんについても美弥さん同様、まるでトップ娘役みたいに演技の奥行きが深く、ラストの美弥さんとのシーンでは自然と涙が頬を伝っていて、この人の演技力は“ず抜けて”いることをあらためて感じました。素晴らしかった。満点以上です。
特筆ものは、マリー・アントワネットを演じた白雪さち花(しらゆき・さちか)さん。
演技も素晴らしかったし、ラスト近くで、自分の人生を振り返り、思いの丈を歌うシーンでは、あまりの素晴らしさに客席は声を失うほどの感動の嵐が巻き起こりました。今回のMVPといっても過言ではありません、最高でした。
ロベスピエールを演じた宇月颯(うづき・はやて)さんも、ここ数公演で学年も上がってきている中、どんどん大きな存在となっています。
今回も役の輪郭がくっきりと浮き上がるように感じられ、とても見やすく、伝わってくるものが強く、しかも舞台をキリッと締めているように思いました。
あとは、旅回り一座で演技がイマイチ、ズーズー弁で訛りがとれない男を演じた夢奈瑠音(ゆめな・るね)さんも観客をググッととらえて離さない感じでした。愛されるキャラクターを感じました。
さらに私、個人的に今回いいなぁと思った人は、蓮つかさ(れん・つかさ)さん。
いやもう、カッコイイねぇ(*^_^*)
演技も見栄えがするし、ダンスもキレが素晴らしく、とてもカッコよくて、しかも美しい男役さんでした。これからはマークしていこうと思いました。
その他今回は組全体が生き生きとして、観客もグイグイと引っ張られるような感覚に何度もとらわれました。ようするに、非常にいいです!(^-^)/☆
立ち見も出ていましたが、人気公演となったのもうなずける快作でした。
美弥さん、またまた一回り大きくなられたように思います。
【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 吉田類 ( NHK-AM )
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