【はっPのアナログ探訪_0144: ときめきのアクシデント / 原田知世 ( Single )】
原田知世さんがデビューし、フジテレビ系ドラマ「ねらわれた学園」の主題歌として歌ったものです。
1982年のことです。作詞・作曲は来えつこ、来生たかおの強力コンビ、力が入っています。
「時をかける少女」と同じ様な歌い方、というか、彼女には当時これが精一杯だったのではないでしょうか。でも、そのちょっと“たよりない”、“ふらついた”ような“迷って”いるような歌い方がたまらない魅力となっていました。
映画から入って来て、歌に行く、しかも通常の“アイドル感”のまったく無い不思議な子、全てが新しい感覚でした。
サウンドは80年代らしく、電子楽器が多用され、ギターやベース、ドラムの音もいかにもという加工された音。
当時は先端の音だったものが、今聞くと、懐かしくて、自分がやっていたバンドの音なども思い出し、涙ぐんでしまいます。
詩も、可愛らしく、しかもオシャレで、さすが来生コンビという作品に仕上がっています。
当時のいろいろなことも思い出されます。今のヒット曲じゃ、そんなこともなくなりました。
知世さんがつい最近出したアルバム「音楽と私」では、この曲をセルフカバーしています。
デビューした頃のシングル・レコード盤とは異なり、音はナチュラルでシンプルなアコースティック・ギター・サウンドです。
可愛らしい歌詞、オシャレな歌詞も、今の知世さんの年代のしみじみとした解釈が感じられ、しかも語りかけるような歌唱はあまりにもピュアで・・こっちでも涙ぐんでしまいました。
原田知世という人は、あの若い頃の魅力に負けず劣らず、女性としての魅力が益々輝きを増しています。
なんという素敵な女性でしょうか。
今の唱法も彼女が長い経験の中で見出したものだと思いますが、唯一無二のこの唱法、さらに磨きをかけていってもらいたいものです。
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