知れば恐ろしい「日本人の風習」を読みました
『知れば恐ろしい「日本人の風習」/千葉公慈著(河出文庫)』という本を読みました。
著者は千葉県市原市出身で、駒澤女子大学教授。市原市出身ということで、千葉市のお隣、私にも馴染のある風習などについても書かれていました。
現在の葬式では黒装束で参列するが、昔は“白”だったという話や、夜に口笛を吹いたり、爪を切ってはならないと言われるのは、どういうことからか、などという私たちの日常にまだ“生きている”慣わし、風習の謎について、その来歴なども書かれていました。
なので、タイトルにあるように“知れば恐ろしい”というエピソードは実際にはそんなにありませんでした。
これは、タイトルで読者に興味を持ってもらうための編集者の“工夫”みたいなものですね(*^_^*)
ひとつ、たいへん気になった項目がありました。
「お稲荷さん」についてです。
仏教では稲荷のことを「茶吉尼天(だきにてん)」と呼び、元来はインドのシヴァ神の妻にして、破壊と殺戮の女神カーリーの従者だったのだそう。
インドの数ある神々の中でも、生きた人の肝や肉を食うヒンズー教の魔神として恐れられていたとのこと。
でも、ブッダから生者の肉を食うことを禁じられ、以来、ダーキニーとその末裔たちは寒林(墓場)に住み、死者の肉だけを食べるようになった・・。
それ以後は半年前に人の死の予期をすることができるようになったり、ダーキニーに自分の肝を捧げる約束をすると願いを叶えてくれる、などの信仰対象になったのだそうで・・。
・・・私、子供の頃、“こっくりさん”というのを友達とやっていて、あなたは誰ですか?と尋ねると、「狐」であると言われ、「どうぞお下がりください」と言っても「いやだ」と帰ってくれなくなったことがありました。
そのときの恐怖ったらすごいものでした。
挙げ句に、その「狐」さまは、「午前零時に神社の境内に“犬の生肉”を持って来い」との命令を下されたのでした・・・(T_T)
結局、生肉はもちろん持って行きませんでしたが、人生のピンチ、最大の恐怖の記憶として残っています。
この本を読んだ今にして思えば、あの“こっくりさん”は、「ダーキニー」?!
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