「酒呑まれ」?を読んだ
『酒呑まれ/大竹聡著(ちくま文庫)』という本を読みました。
著者大竹さんは、雑誌『酒とつまみ』を創刊された方、そしてあの「なぎら健壱」さんから「酒呑みではなく、酒に呑まれる“酒呑まれ”だ」と呼ばれた方・・(^_^;)
この本は書き下ろしで、大竹さんの子供時代から現在の“酒呑まれ”状態になるまでの一代酒呑まれ記となっておりました(*^_^*)
すごいよぉ~、なんたって中学生の頃から酒を飲んでいるんだ。
親もすすめたりしている。
小学生の頃だって親は少年野球の監督、コーチ仲間と練習後は酒盛りし、著者はそれをみて酒盛りの雰囲気を楽しんでいるようだ。
すでにその頃ご相伴にあずかったりしているが、大人はそれを止めようともせず、むしろ喜んでいる・・そんな時代だったのか。
中学、高校、そして二部に進んだ大学時代、その間のアルバイト時代・・すでに酒に呑まれ、読んでいるだけだと、かなり荒んだ生活のようにお見受けしました。
面倒を見てくれる人達も何人もいますが、結局裏切るようなハメになっていること多し。
でも、何年後かにその関係が実を結んだこともあって、人生と酒の裏表が見え隠れして、まさに酒のように沁みてくるお話が前半に書かれていました。
フリーランスとなってからの仕事ぶり(特に取材に様々なところに出掛けて行き、そこで飲む酒の話)の様子も生き生きと書かれていて、そこがハイライトだと思いました。
いい話、楽しい話、ちょっと笑ってしまう話、それ“あるある”みたいな話が満載です。
後半に出てくる「バー」に通うようになった著者が出会ったマスターとの会話やエピソードも珠玉の“酒話し”で、深くうなずいてしまうのでした。
とにかく最初っから最後まで、人生と酒の渦巻くような逸話の数々、あなたのような酒呑み(酒呑まれ?)にはぴったりの本ですよ!d(^_^o)
呑兵衛のみなさん、ご一読を。
【Now Playing】 今夜は踊ろう / 荒木一郎 ( 歌謡曲 )
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