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2017/10/02

昭和の隠れた名作「コーヒーと恋愛」を読んだ

20171002_shishi_bunroku01

『コーヒーと恋愛/獅子文六著(ちくま文庫)』を読みました。
なんと50年前の作品(もともとは新聞小説だったとのこと)です。
帯に[今年1番面白い小説 早くも決定しました]とありましたが、これは“掛け値無し”、ほんとうに面白かったd(^_^o)

テレビがまだ新しいものだった時代、新劇からテレビドラマへ俳優・女優が流れていった頃、・・時代が偲ばれそうですが、でも、今読んでもほとんど違和感がないのです。

昔も今もテレビって、影響力はあるけれど、ちょっと蔑まれるような存在。
そのテレビでお茶の間の人気女優、そしてただのおばさん役としての“脇役”がウケている女性が主人公なのです。

彼女が淹れる珈琲は天下一品、美味しくて、彼女が好きなのか、彼女が淹れる珈琲が目当てなのか、彼女は年下の同じ新劇の舞台装置の男と同棲(ほとんど結婚)し、珈琲を愛でる「可否会」という愛好会でも奥さんに先立たれた年上の男性から熱い視線を注がれます。

その視線は愛から来るものなのか、彼女が淹れる珈琲から来るものなのか、年下の“亭主もどき”も、実際美味しい珈琲に惹かれているのかもしれない。

さらに年下の亭主横取りを画策する若い新劇の研究生のとんでもない女などが登場するのですが、女性が生きて行くなかでの「人生の機微」みたいなものが、割と“のほほん”とした文章の中で実に味わい深く、しかも示唆的に表現されていました。

今どきの小説を読むと、登場人物は何を考えているのか、読んでも読んでもわからない、しかも主人公まで冷たい心を持つ悪人だったりして、感情移入したり共感したりする部分がほとんどないのですが、でもって“それがいい”みたいな読者も多いようで、私にはどうしても理解不能なものが多くあります。

でも、この小説は穏やかな波間に舟を浮かべるかのごとく、主人公の女性を中心として人生の出来事がしみじみと心に入ってくるのでした。

ストーリーも面白いし、400頁近い一冊をあっと言う間に読んでしまいました。

最近の小説は“辛口過ぎて”何がなんだかわからないとお嘆きの貴兄におすすめの小説となっておりました(*^_^*)・・ぜひに。

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