義父の十七回忌で起きたこと
昨日は若くして亡くなった義父の十七回忌でした。
我が家四人も義母宅に向かい、御前様が到着するのを皆で待っておりました。
最初に起きたこと。
義母宅の玄関の鍵が二度ほどカチャッ、カチャッと回った音が聞こえました。七人いた皆がその音を聞き、「御前様がいらした」と玄関に出てみましたが、誰もいず・・。
そもそも鍵を持っていなければ内側から回すしかない。
次は御前様が到着して読経中。
パシッ・パシッと、ラップ音がずっとしておりました。これは私と長女だけに聞こえていました。
さらに近くの廊下にあるトイレのドアが何度もガタガタと震えていました。
最初の鍵の音が鳴った時点で私には部屋全体が冷え始めた感覚がありましたし、読経中には背後に気配を感じ、あちこち誰かが動いているのが感じ取れたのですが、いくら見回しても誰もいない。
お義父さん、来ているのか、と思いつつ墓所へ。
そこでの読経後、墓に供えたものはここで食べるということだったのですが、普段は果物や饅頭など、ほとんど食べない長女がパクパクと何も言わずに食べ始め、皆??という状態。
その後義父が好きだった中華料理を食べながら故人を偲ぼうということで、予約してあった老舗の中華料理店へ。
ここでも長女は普段まったく食べないエビチリや麻婆豆腐などを無言でどんどん食べ始め、「いったいどうしたことだ」と、私と妻は顔を見合わせ・・何が起こっているのかと思っていました。
そのうち、長女が涙を流し始め、おいおいと泣き出しました。
「どうしたの」と聞くと、今いる皆が若く見え始め、自分の感覚でなく、うれしい気持ちが湧き上がってくる、それに料理を味わいたいという気持ちもあるのだが、自分の感覚ではない、ということでした。
一時間半も出てくる料理を次々とたいらげる長女ですが、食べているのは普段嫌いで食べないものばかり。
やがて長女は隣に座っている義母に「最近うれしいことはあったか?」と質問を始めました。これは明らかに義父から義母への質問・・、義母は驚き、必死に亡き夫と会話を始めるという事態に。
二時間近くそんなこんなでテーブルは驚きの時間を過すことになったのですが、でもみんなうれしいような気持ちでいっぱいになったのでした。
長女はトイレに立つのをためらっていたのですが、それは長女の体を借りている義父がその時点でお別れになってしまうのをためらっているのだと、あとで長女から聞きました。
長女は最後にトイレに行き、義妹が着いて行ったのですが、小食な長女が大食したものを汚い話で申し訳ありませんが、戻してしまったようでした。
トイレから帰ってくると明るくいつもの長女に戻っていました。
お義父さん、帰って行ったようです。
義母宅に帰宅後も皆でお義父さんの思い出を語ることとなりましたが、いやもう大変な一日となりました。
長女から皆で聞き取ると、自分の感覚はあるのだが、誰かの目でものを見ているような、誰かの気持ちでものを感じているような感じだったとのことでした。
私たちの姿が若く見えたのも、お義父さんが亡くなった頃の皆の姿がオーバーラップしていたのだろうという話になりました。
不思議な体験だったけど、よかったんじゃないかと皆で話をして帰ってきたのでした。
【Now Playing】 生島ヒロシのおはよう一直線 / 生島ヒロシ ( TBSラジオ )
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