宙組「神々の土地/クラシカル ビジュー」再度の観劇
宝塚歌劇・宙組東京公演「神々の土地 ~ロマノフたちの黄昏~(ミュージカル・プレイ)/クラシカル ビジュー(レヴューロマン)」を再度観劇してきました。
前回のこのブログでは、「神々の土地」は宝塚らしくない部分があり、いわゆるヅカファン的にはウケない・・みたいなことを書きましたが、今回あらためて見てみると、組子たちがこの物語を理解し、どんな役の人たちも隅々まで行き届いた演技をしているように感じました。
だから、見ているこちらもストーリーの中に埋め込まれているような暗黙の了解を感じ取れて、今回、なかなか見どころある作品に感じられました。
怜美うらら(れいみ・うらら)さんの演技は前回、かなり抑え気味な印象と書きましたが、今回はその抑え気味な中にも強い意志のようなものまで感じられ、堂々たる演技でした。
朝夏まなと(あさか・まなと)さんもドミトリーというキャラクターをより生き生きと演じ、その時代に生きている人そのもの、という印象を強く感じました。トップの力量を存分に見せてくれていると思いました。
星風まどか(ほしかぜ・まどか)さんも、ラスト付近で母親である皇后に対し説得する部分で感情を露わにする激しい演技に変えていて、ぐぐっとこちらの心まで動かされました。
愛月ひかる(あいづき・ひかる)さんのラスプーチンは、前回“怪演”と書きましたが、こちらは狂気のようなものの表現を抑えめにして、渋く、怖ろしいような部分が強調されていたように感じ、今回の方が前回よりも倍以上の素晴らしさを感じました。
愛月さんという方は、役の掘り下げ方がいつも感じるのですが、深く、独特です。
こういう人を宝塚は大事にした方がいいと思います。
ショーの方も進化が著しく、前回は爽快な舞台だと書きましたが、さらに緻密さや華麗さ、艶やかな雰囲気も感じさせてくれて、よりスケールも大きくなったと思いました。
舞台上の組子たちが確かに観客である私たちの心をつかんでいることを実感しているのだろうと思いました。
自信あふれる溌剌としたステージに、そして、退団される朝夏さん、怜美さんの笑顔に涙がまたとまらなくなりました。
朝夏さんのラスト、結局、いい作品に仕上げた、さすがだと思いました。
次の真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんの東京プレお披露目、見たいなと思います。
宙組がどうなるのか、まだまだ興味は尽きません。
【Now Playing】 あさラジ / 髙嶋秀武 ( ニッポン放送 )
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