映画「婚約者の友人」を見ました
映画『婚約者の友人(Frantz)/2016年 フランス・ドイツ 監督:フランソワ・オゾン 出演:パウラ・ベーア、ピエール・ニネ』を見ました。
ほんとうは家族と出かける予定だった日に、ひとり具合が悪くなったものが出て、結局一人で映画を見ることになったのですが、いい映画に出会えました。
婚約者がフランスで戦死し、その墓参りに来て泣いている青年を発見する女性が主人公。パウラ・ベーアが演じます。
やがて泣いていたのは、戦死した婚約者の友人だと名乗るフランス人(役:ピエール・ニネ)だとわかり、主役の女性はその男を戦死した婚約者の両親の家に招き入れ、会わせるのです。
その青年は好青年であるが、何か秘密がありそう。
主演の女性は何かを感じつつその婚約者の友人と名乗る男性に惹かれていきます。
戦死した息子への愛と、婚約者だった主人公の女性もこよなく愛すその両親、そして友人と名乗って現われた謎の男性にも好意を寄せ、やがては献身的に戦死した婚約者の両親に尽くしている主人公の女性に幸せを見つけてほしいと願う両親は、その謎の青年と結ばれることを願うのですが・・。
そこからが“一筋縄”でいかないのが、この映画のストーリー。
ほとんどの部分がモノクロ映像で進行する珍しい映画なのですが、これが非常に美しく、さらに回想シーンや、物語の肝心な部分となると突如カラー映像にスッと切り替わり、その映像の妙が素晴らしく、この映画をより魅力的なものとしていました。
ネタばれになると、せっかく今後見に行く方に申し訳ないので、謎の青年がどういう訳で、戦死した男性を訪ねて来たのかは書きませんが、主人公の女性に自分の正体を告白してからの激流のような物語の展開が後半見ているこちらをハラハラさせます。
さらに、フランスまで謎の青年を追いかけて行った主人公の女性に、とどめを刺すような出来事が起こるラスト近辺、・・油断して見ているわけにはいかない映画です。
主人公の女性がとても美しく、さらに映像美がこれまた素晴らしく、ストーリーは美しく、はかなく、あっという間の二時間でした。
女性ならこの映画を見て感動しない人はいないでしょう。
カップルで見に行くのにはもってこいの、いい映画でした。これ、おすすめです。
【Now Playing】 Golden Slumbers / Paul McCartney ( Rock )
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