映画「ルージュの手紙」を見てきました
映画『ルージュの手紙(Sage Femme)/2017年・仏 監督・脚本:マルタン・プロヴォ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、カトリーヌ・フロ』を見てきました。新年初の映画です。
この映画は、30年ぶりに再会する血のつながらない母(カトリーヌ・ドヌーヴ)と娘(カトリーヌ・フロ)の何から何まで正反対の二人の物語です。
30年前に突然姿を消した義理の母。それを苦にして父親は自殺・・、その後の娘の真っ正面から人生に取り組む姿、それにひきかえ、母は「彼は田舎で暮らそうとしてた。私はイヤよ。それが罪なの?」って具合で、酒とタバコ、肉食系でギャンブルにどっぷりとつかり、アニマル柄の服が好き(^_^;)、しかし重い病にかかってしまった母?は頼るところもなく30年ぶりに連絡を取ってきたのです。かつての夫が自殺してしまったことも知りませんでした。
それにくらべて娘の方は、野菜好きで場所を借りて家庭菜園もやっていて、仕事は助産婦で必死に取り組んでいる。ダサい服装をしているが、まじめが取り柄!みたいなおばさんです。
正反対の二人が、互いに呆れ果てつつも、やがて心を寄せ合い、見ているこちらに笑いや、ホロリとさせられるシーンもあり、なかなかのヒューマン・ドラマになっていました。
それに加えてフランスの美しい景色も手伝って、フランス映画ならではの風情をたたえていました。
カトリーヌ・ドヌーヴの奔放過ぎる、毒のある母親役は、でも憎めない・・という心憎い設定で、それをまた巧みに演じていて、さすがの大女優です、しかもこういう役でもくさることなく“ガンガンいってる”感じがあります。
対してカトリーヌ・フロは、生活感あふれる、ちょっと疲れた感じをうまく演じていて、でも自己の家庭菜園の隣でやはり菜園をつくっているトラック運転手の男性との“大人の恋”もあり、こちらもその地味な感じと、恋にパッと華やぐ感じがこれまた絶妙でした。
母親のカトリーヌ・ドヌーヴからは、「あんたそのコートださいからやめなさい」なんて言われるんですけどね(^^;)
ドタバタかと思うと、泣かせるシーンや、心にジンとくる回想シーンなどもあり、いい映画でした。
新年第一回目の映画鑑賞は、成功裏に終わりましたd(^_^o)
【Now Playing】 MUSIC10 / 渡辺満里奈 ( ニッポン放送 )
« 僕らは寄席で「お言葉」を見つけた、を読んだ | トップページ | 昨年に続きすてきな賀状をいただきました »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画「エリザベス 女王陛下の微笑み」を見て来ました。(2022.06.18)
- 映画「大河への道」を見てきました。(2022.06.16)
- 映画「太陽とボレロ」を見ました。(2022.06.09)
- 映画「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」を見て来ました。(2022.05.28)
- 映画「シング・ア・ソング! -笑顔を咲かす歌声-」を見て来ました。(2022.05.22)
「恋愛」カテゴリの記事
- 伊集院静さんの「女と男の絶妙な話。-悩むが花-」を読みました。(2022.07.13)
- 映画「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」を見て来ました。(2022.05.28)
- 半年ぶりに映画を見て来ました『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』(2022.05.18)
- 矢川澄子さんの「妹たちへ」というエッセイ集を読みました。(2022.01.29)
- 瀬戸内寂聴さんの訃報に接し、知ったこと(2021.11.13)
「家族・親子」カテゴリの記事
- 伊集院静さんの「女と男の絶妙な話。-悩むが花-」を読みました。(2022.07.13)
- 映画「シング・ア・ソング! -笑顔を咲かす歌声-」を見て来ました。(2022.05.22)
- 「強父論/阿川佐和子」を読みました。(2022.04.30)
- サヘル・ローズさんの「言葉の花束」を読みました。(2022.04.19)
- 「食べごしらえ おままごと/石牟礼道子」を読みました。(2022.04.04)
コメント