映画「男と女、モントーク岬で」を見てきた
映画『男と女、モントーク岬で(Return to Montauk)/2017年 アイルランド、ドイツ、フランス 監督:フォルカー・シュレンドルフ 出演:ステラン・スカルスガルド、ニーナ・ホス』を見てきました。
「ブリキの太鼓」などで知られるドイツの名匠フォルカー・シュレンドルフが手がけた大人のラブストーリー・・ってことになっているとのことで、リラックスモードから、やや緊張モードで映画館へ。
過去の実らなかった恋の想い出を新作の小説として書き上げ、プロモーションのためニューヨークを訪れた作家のマックス(ステラン・スカルスガルド)は、何年もパトロンをしてくれている謎の男性から、かつての恋人レベッカ(ニーナ・ホス)の情報を得てしまい、衝動にかられ、強引に再会。
そのレベッカとの再開は硬直した緊張感あるものだったが、策を弄して再々会。
レベッカは、別れた後に何があったのかを一切語ろうとはしないが、やがてマックスがニューヨークを去る日が近づき、帰国の3日前にレベッカからモントーク岬への旅に誘われる。そこは恋人だった二人が訪れた思い出の場所。
映像の画質もなんというか、大人の落ち着いた物語にふさわしいトーン、さらにモントーク岬に向かう二人(特にニーナ・ホス)のなんとも趣味の良い感じ(衣服やクルマなどの持ち物についても)がまた渋い大人の雰囲気を醸し出していて、そんな二人が過去の恋を掘り起こすような旅をして、また海や海辺のホテルでのシーンなど、なんだか大人心をくすぐられるのです。・・子供はお呼びじゃない映画でした。
二人は確かめ合うように互いを求めたのですが、でも恋の再燃というふうにはならなかった。
レベッカがマックスと別れたあとに付き合った男性との突然の別れが、レベッカの心の奥底に大きな傷をつけていたこと、そしてその内容にマックスは衝撃を受けるのですが、それは映画を見ていろいろ感じてください。
見ていて、男と女の「恋」に対する心の持ち様が異なるものだなって、あらためて感じました。
男は“自分の戻ってくるところ”を恋の相手に求めますが、女はいつも、いつでも自分に恋し、愛してくれる男を求めている・・。
そんな気がしました。
男が見ると、ちょっと心が薄ら寒い感じがするかもしれないし、女性が見れば、「そうなの、女ってものはそういうもの」って感じるのかもしれない映画でした。
【Now Playing】 Yeah ! / Horace Silver Quintet ( Jazz )
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