酒井順子さんの「食欲の奴隷」を読んだ
『食欲の奴隷/酒井順子著(角川文庫)』という本を読みました。
ブックオフ、108円でゲット!!(*^_^*)
平成4年初版発行だから、けっこう古い本ですが、内容充実でした。
酒井さん、言いたいことどんどん言ってました(^^;)
大学時代に、皆、それぞれの家庭に育つ中で、例えばカツにソースとマヨネーズをかけるのが常識になっていたりする友や、あったかいご飯に水をかけてお茶漬けする友だとか、しゃけと納豆とご飯に味噌汁、それに加えて牛乳って友もいたと、当時驚いたことが書かれていて・・。
田園調布双葉出身のお嬢様が「肉まんは、絶対にウスターソースをかけて食べるものだ」と言い張り、「何もつけず食べるものだ」と主張する酒井さんと衝突!とうとう彼女を泣かせてしまったというエピソードを書いていました。酒井さん、大人げない・・(^_^;)
周囲の非難の視線を浴びながらも「何も肉まんぐらいで泣くことねぇだろ」と、毒づく酒井さん( ̄O ̄;)・・私の学生時代の女友達にもこんな人、必ずいたなぁ、と青春の苦い一頁がよみがえりましたよ。
で、どんどん読み進んでいくと、男にはわからないような“こだわり”が書かれていて、「なんだかなぁ」となりましたが、女性には「うんうん、そうそう」ってことなんだろうなと思いました。
行列をつくってラーメン屋などに並ぶことについて、自分は並ぶときには「ほんとうは並びたくないんだけど、“仕方なく並んでいるんだという体”を見せる方法」だとか・・全然意味がわからない。
バイキング形式の食事をとるときには、まずスイーツ、ケーキ類を真っ先に見て(男でこういうのって、たぶん1000人に一人くらいだと思う、メシ食いに来てるんだからさぁ)、そこにするか決めるだとか、カフェなどでケーキセットをたのむときに、店員にケーキ・メニューの一つ一つを全部説明させるだとか、漬物が嫌いな彼と和食を食べるときに、いかにして音も立てずに、気付かれずに漬物を食べるか、・・などなど、どうでもいいことが“みっしり”と書き込まれていて、うんざりしました…σ(^_^;)
特に、結婚披露宴で席に着いた途端にメニューを見て、フォアグラでしょ、エビでしょ、フィレのパイ包み、デザートはと、果物とアイスクリームかぁ・・などと、ここでもチェックを入れているさまに驚きとうんざりが私の心に押し寄せました。
結婚式の料理なんて、はなから何も期待していないし、まあ、早く帰りたいってのが男なんだよね。
でもね、近年は、招待してくれた部下などから「料理は期待してくださいよ、二人で時間をかけて決めたんです」なんて言ってくる男もいて、そんな男の気持ちはまったくわからないおじさんになりました、私 (・_・;
というわけで、とりあえず「食欲の奴隷」は、おじさんから見て、女子が「食」に対してどんな姿勢で臨んでいるかがわかる貴重本でしたよ、おじさんにも、そして酒井さんに同調する女性にもおもしろい本じゃないでしょうか。
【Now Playing】 (I Can't Get No)Satisfaction / The Rolling Stones ( Rock )
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