星組「ANOTHER WORLD / Killer Rouge」を見てきました
宝塚歌劇・星組東京公演「ANOTHER WORLD(落語ミュージカル) / Killer Rouge(タカラヅカ・ワンダーステージ)」を観劇してまいりました。
ミュージカル、ショーの二本立て。
最初の『ANOTHER WORLD』は、RAKUGO MUSICAL(落語ミュージカル)と銘打ったまさに異世界のミュージカル!!( ̄O ̄;)
死後の世界が出てくる落語「地獄八景亡者戯」「朝友」「死ぬなら、今」などを随所に散りばめ、大元の噺は「崇徳院」という大店の若旦那と菓子屋のお嬢様の“一目惚れ”の落語ですが、元ネタでは二人は死にませんが、この噺では、他の噺もミックスしているので死なせちゃいます(^_^;)
主役二人や様々な人達があの世に行き、そこでまた知り合う貧乏神やその他の人?たちとの落語フレーバーなドタバタが果てしなく可笑しい(^o^)
チラシだけ見たときには、“なんでもあり”的な最近のタカラヅカがまたひとつやっちゃったのか、と思っていたのですが、私の潜在意識にある「メイちゃんの執事」のときの紅さんが今まで私の感覚を邪魔していたのかもしれません、主演、紅ゆずる(くれない・ゆずる)さんの炸裂する「笑いのセンス」にやっと本格的に気づくことになりました。
これでいいんだね。まさに『紅ワールド』!!
宝塚としては異色も異色の落語ミュージカルを、笑いの渦と、人情の機微でしっかりと作り上げ、星組の組子達は相手娘役の綺咲愛里(きさき・あいり)さん、二番手男役の礼真琴(れい・まこと)さん、専科からの華形ひかる(はながた・ひかる)さんはじめ全員が愉快で軽快で、リズミカルで、人情も愛情もあふれる舞台を力強く演じていました。
関西弁の早口もものすごく、全員がこの話をいいものにしようとする姿がとても良かった。
あの世に出てくる冥途歌劇団のロケットや、冥途の阪急電車のマルーン色そっくりの鉄道なども可笑しかった。「ベルサイユの“蓮”」ってなんやねんヽ(=´▽`=)ノ
最初から最後まで息をもつかせぬ怒濤の舞台に観客席は笑いの渦に包まれました。
そして、ショー。
こちらも久しぶりに星組の過激なくらいのオーバー・スピードでコーナーに突っ込む感じのショーを堪能しました。
そうそう、星組はこのくらい“やり過ぎ”な感じで“丁度いい”んですd(^_^o)
紅さんの他組トップにない派手なゴージャス感、相手役、綺咲さんのあふれるような可愛さと、ちょっとツンデレっぽい感じ、礼さんの伸びやかで艶やかで辺りがパッと開けていくような明るい歌声、なんだか遠慮がちだけど、“やるときはやる”七海ひろき(ななみ・ひろき)さんなど(^^;)、専科からの華形さん含め、次から次へと“攻め”のショーに胸が熱くなりました。
ロケットも良かったねぇ!(*^_^*)、ステージだけで完結するのかと思っていたら銀橋にまで出て来て、今までにない“振り”で可愛いものでした。わたしゃ、涙がでましたよ。
最後の最後までガンガンくる、これが星組だよねぇ、なんだか久しぶりに溜飲が下がりました'(*゚▽゚*)'
おしまいに特筆的にミュージカルでもショーでも光っていたのが娘役の音波みのり(おとは・みのり)さん。ミュージカルでも舞台をキリッと引き締める演技を見せてくれたし、ショーでは随所に大活躍でした。この人は星組の宝だよ、大切にしないと。
それから、同じく娘役の有沙瞳(ありさ・ひとみ)さんも、また新たな魅力をミュージカルで見せ、ショーでも抜群に光るものがありました。いつも感心させられます。
以上が今回の星組観劇の感想でした。
星組が紅さんの星組になってきたな、と強く感じる公演となりました。
【Now Playing】 Untitled Original 11386 / John Coltrane ( Jazz )
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