「知的ストレッチ入門」を読んだ
【※このブログでの文は、8月頭からしばらく続いたブログ休止中にデジタルでメモしておいたものをアップするものです。なので、現在とタイミング的にマッチしないものもアップされるかもしれませんが、あらかじめご了承ください。】
『知的ストレッチ入門/日垣隆著(新潮文庫)』を読みました。
ブックオフで購入。初出が平成18年で、平成22年に加筆・修正し、文庫化されたものです。
なので、時代を感じさせる部分はあるにはあるのですが、著者日垣氏の情報の取り方、処理の仕方などは非常に合理的で、ひと言も差し挟めない感じの突っ走るような文章でした。
有無を言わせない(^_^;)感じ。
オーダーメイド鞄を使い、理想の書棚に蔵書を収納、早くから iPhone を利用し、その使い勝手についても“立て板に水”の説明。『使わんヤツはアカン』状態!
さらに世間で一般的になる前にブログやツイッターの利用方法についても、今現在の状態を推測して当時から活用。悔しいがその想定は当たっていた。
新しいツールには“超敏感”な著者なのでした。
ただ、しばしば、過去に達人と言われたような人を“小馬鹿”にしているような文があり、文中で馬鹿にしているわけではない、と断りを入れてはいますが、でもやはり人物に対しても、世間一般のちょっと遅れている人たちに対する“嘲笑”のようなものを時に感じて、それはちょっと言い過ぎじゃないのかな、と思うこともありました。
著者は、“冴えまくる”頭脳と行動で時代の先陣を切って突っ走っている様子ですが、文中からは、「恋愛」に関してもシステマティックに考え、そんなことにまで、情緒的なところの全く無い書きぶりにはちょっと違和感もありました。
ただ、この本は、現在の情報が溢れかえる社会で生きて行く人にとっては、とても参考になることがたくさん書かれていると思いました。
読物としても面白いので、読んでみて損のないものでした。
気になる方はぜひ。
【Now Playing】 Fancy Free / Donald Byrd ( Jazz )
« 「駅前旅館/井伏鱒二」を読んだ | トップページ | ブログ休止期間中に思ったこと »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「仕事で生き生き」カテゴリの記事
- 下重暁子さんの「自分勝手で生きなさい」を読みました。(2023.11.12)
- 中島らもさんの「ビジネス・ナンセンス事典」を読みました。(2023.10.09)
- 「新聞記者 司馬遼太郎/産経新聞社(著)」という本を読みました。(2023.05.23)
- 「何をしてもうまくいく人のシンプルな習慣/ジム・ドノヴァン」という本を読みました。(2023.05.20)
- 諸橋昭夫先生が亡くなられたことを知りました。(2023.04.27)
「オトナのグッズ」カテゴリの記事
- 角田光代さんの「よなかの散歩」を読んだ。(2023.10.08)
- 「カメラは詩的な遊びなのだ。/田中長徳」を読みました。(2023.09.15)
- 尾辻克彦の「カメラが欲しい」を読みました。(2023.08.25)
- 「だって買っちゃった -マンガ家の尽きない物欲-/吉田戦車」を読みました。(2023.08.04)
- 桂文珍さんの「落語的学問のすすめ PARTⅡ」という本を読みました。(2023.06.23)
コメント