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2018/09/16

「駅前旅館/井伏鱒二」を読んだ

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【※このブログでの文は、8月頭からしばらく続いたブログ休止中にデジタルでメモしておいたものをアップするものです。なので、現在とタイミング的にマッチしないものもアップされるかもしれませんが、あらかじめご了承ください。】

『駅前旅館/井伏鱒二著(新潮文庫)』を読みました。
昭和35年に発行されたもので、平成20年には49刷を重ねています。たいした小説です。
もともとは、昭和31年に新潮に連載されたものだそうで、駅前にビルが建ち並ぶ以前の、日本家屋で、瓦葺きの二階建て、ガラス戸がひろく開けられ、コンクリートのたたき、片方に下駄箱、もう片方に鉢が置いてあるような・・そんな東京の駅前旅館のお話。
当時の読者には、そんな様子が目に浮かび、いかにも我が事のようにこの小説を楽しんでいたのではないかと思われました。

主人公の駅前旅館の番頭、生野次平が語り手となって、旅館で起こる様々な出来事、当時の客(団体客なども多く、トラブルをよく起こす)の様子や、それに絡む観光先、そこでの客の楽しみ方、旅館内での符丁のおもしろさ、独特の個性豊かな旅館周囲の店や、関係者とのエピソードなど、テンポよく、語り口もよく、コロコロと転がるように読めてしまいました。

さらに、ちょっと艶っぽい話が出てくるにもかかわらず、それが行き着くところまで行かず、ちょっとだけ読者をドキドキさせる微妙に色っぽい感じで、当時の奥ゆかしさを感じて、これまたいい感じ・・。

まだテレビも一般的ではなかったであろう時代に、これだけドラマチックでコミカルな展開のお話はさぞかし面白かったであろうと想像に難くありません。
この駅前旅館は映画にもなって人気だったと聞きます。
森繁久弥さんや、伴淳三郎さん、フランキー堺さんなどのキャストで繰り広げられていたらしく、見てみたいなぁと思いました。

移ろって行く時代をたくましく、そして哀歓を含めて描かれた独特の世界にひたることができました。

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