「最後のおでん -ああ無情の泥酔日記-」を読んだ
またまたブックオフで108円にて手に入れた本、『最後のおでん -ああ無情の泥酔日記-/北大路公子著(新潮文庫)』を読みました。
フリーライターの著者がもともとはネット上にあげた日記で人気のあったものを本にまとめたものでした。
読み始めたときには、しょうもない人だ(^^;)なんて、笑って読んでおりました。
ネット上で人気があったというのも、そんな私の気持ちと同様の読者が多数いたからでしょう。
でも、見通しが甘く(甘いというよりも何も考えていない)、意志は弱く(弱いのではなくやる気がまったくない)、酒に溺れ(溺れるというよりも、“泥酔土左衛門”状態だ)る著者の日々をあまりにも無防備に赤裸々に語られると(しかも女性だ)、こんなヤツ絶対に身近にいてほしくない!と強く思ったのでした( ̄O ̄;)
飲んだくれて記憶をなくし、ついでにサイフを無くすことも一度や二度ではない。
これが大人か?!と思うような行動も、たまにあるってわけじゃなく、いつものことだ。
私の知っている人で、いつも安い酒場で泥酔飲酒し、半年間に5度もスマホを無くし、自分が帰宅した経路も覚えていないという、この著者と似たタイプの人がいるが、見かけるのはせんべろ(千円でべろべろ)酒場ばかりだ・・という情報をいつも聞いていた。
飲めりゃなんでもいいんだ、こういう人・・。
そして、近づかないのが一番なんだ、気をつけろ!
こういう人になると、親や兄弟姉妹からも「こいつはウソつきだ」なんて罵られることも常態となってくる。読んでいると、著者もその轍を踏んでいた。
人からも身内からも信用を無くしているその状態は、本人にとってはけっこう心地いいらしい。
落ち込んだ“ふり”をしていたかと思うと、姪っこなどにとんでもないウソをついて、また叱られるのだ・・もう、人生、底辺を歩いていることに何の迷いもないのだ、「それがどうした」って感じ。
というわけで、読書後半は気持ち悪く (・_・;なってまいりました。
さすがの自堕落な私もサジを投げた一冊でした。アーメン。
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