「にっぽん洋食物語大全」を読んだ
『にっぽん洋食物語大全/小菅桂子著(ちくま文庫)』という本を読みました。
著者小菅桂子さんは、1933~2005 食文化史の専門家。
「水戸黄門の食卓」「グルマン福沢諭吉の食卓」「近代日本食文化年表」「カレーライスの誕生」などの著書があります。
読んでみると、とにかく歴史的な文献などから拾い上げた例えば牛肉を日本人が食べるまでの歴史的、文化的な考察、トンカツの“謂われ因縁故事来歴”、コロッケがもともとは高級食だったのかなどの時代背景からも深く探求した研究・考察、カレーやソース・・などなどd(^_^o)今まで知らなかったことばかりでしたが、それらが記述されていました。
それに、日本人っておもしろいな、とすなおに思いましたよ。
インドのカレーとはまったく異なる日本のカレーは、もう完全に国民食といってもいいくらいですが、カレーの本家本元のインドの方が日本のカレーを食べたらどう感じるのか、と思いました。
これはラーメンも同様。中国の方が今の日本の人気ラーメンを食べたらどう感じるんでしょうね?(*^_^*)
また、阪急の小林一三氏(宝塚歌劇の祖である)は、昭和4年開業の阪急百貨店に日本一のマンモス食堂を完成させ、エビフライにミンチボール、ライスにコーヒーのついた三十銭のランチで一日一万五千食、二十銭のライスカレー・コーヒーつきを一万三千食、二十銭のカツレツで九千食を売り上げたと書かれていました。
「阪急百貨店25年史」に因るものです。
想像を絶する・・( ̄O ̄;)
日本人の“洋食好き”ここに極まれり!と驚きました。
400ページを超える長編なので、最後には頭に入りきらずに大変でしたが、この本に書かれている様々な過去の事実は、とても貴重であり、日本人にとって大切な歴史が書かれていると感じました。
まだまだ「食」に関するいろいろな本を既に入手していますので、また読みましたらここでご紹介しますね。
それじゃまた(^-^)/☆
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