映画「パパは奮闘中!」を見た
映画『パパは奮闘中!(Nos Batailles)/2018年 ベルギー・フランス合作 監督:ギョーム・セネズ 出演:ロマン・デュリス、ロール・カラミー、レティシア・ドッシュ、ルーシー・ドゥベイ、バジル・グランバーガー』を既に見ておりましたので、感想を。
ネット通販サイトの倉庫でリーダーとして働いているオリヴィエ(役:ロマン・デュリス)が主人公。
そんなオリヴィエは厳しい環境で妻と子供二人を抱え働いていましたが、ある日突然、妻が姿を消します。これが不可解な感じで、やがて少しずつ理由が見えては来るものの、でも釈然としないままでした。
ロマン・デュリス演じる主人公は、真面目で、厳しい現代社会の比較的底辺に生きる人物ですが、この映画の中では妻や子供にやさしい部分を見せつつ、でも人間的な部分、“男”としての仕方ない部分(・・奥さんがいなくなれば淋しくなって身近な女性が気になってしまう)もあり、結局ロマン・デュリスの演技がうまいってことになります。
仕事がめっちゃ忙しく、しかも現代の世相を反映して職場ではリーダーとして様々な問題を抱えている。さらに残された二人の子供を育て、子供達に母がいなくなったことについて父としての説明もしなければならない・・。
子育てに励むお父さんのヒューマンなドラマ・・という展開かと思って来た観客も意外な展開に戸惑っていたように感じました。
たぶん世界的な問題であろう仕事(働き方)、夫婦のあり方、子供を含めた家族のあり方、さらに子供の学校関係や親や兄弟親戚などとのいろいろな問題が全編に浮き彫りのように滲み出してきて、けっこう“厳しい”内容の映画だったのです。
そんなことなので、ハッピーエンドな展開でもなく、どっちつかずというか、解決を見ない結末に(フランスの映画はこいうのが多い)、なんだかすっきりしないものが残ったままになったのでした。
でも、それでも、見たあとには何か筋の通ったものがあったような気がしました。
映画としては、しっかりしたつくりだったということでしょう。
結局「見ても損はさせない」、そんな映画でした。
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