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2019/06/23

津村記久子さんの「この世にたやすい仕事はない」を読んだ。

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不思議な世界観の小説『この世にたやすい仕事はない/津村記久子著(新潮文庫)』を読みました。

長年勤めた職場をストレスに耐えかねて去った女性が主人公。
職安の優しいというか、おっとりした相談員から紹介される仕事に就くのですが、そこでの不思議な仕事の様子、そしてその環境から脱出して、また相談員ところに行き、次の仕事へ・・。その繰り返しというお話なのですが・・。

まずは紹介される仕事が変!

隠しカメラで撮ったある小説家の一日を二つのモニターで一日の仕事で二日分録画を見て、あやしい行動を探すという仕事。それの繰り返しの日々。

次は、廃止寸前の路線バスを救う苦肉の策で、お金を取って沿線のお店のPRをバス亭を告げるアナウンスの間に流すことになり、その案文を考え、録音・編集もする仕事。

お煎餅屋さんの小袋の裏面に、豆知識的な文を載せているのが好評となり、病欠した前任者の代わりにその文を作る仕事。

大森林公園の山の奥の奥、小さな小屋までカートで出勤して、一日中、ほとんど仕事はなく、小屋にいて、入場券のミシン目を入れる会社が倒産したので、ずっと入場券にミシン目を入れる仕事。
あとは時々山中を散歩して、気づいたことを地図に書き込むという・・これまた不思議な仕事。

そんな不思議で変な仕事をする中で、職場の人との関係がこれまた不思議な感じだったりして、“アナザー・ワールド”に連れて行かれたような感じになりました。
そもそも一回目の仕事の部分を読んでいるときに、なんだかわからない仕事だし、面白くもなんともないし、もう読むのをやめようっ!と、三回くらい思いました。

しかし、主人公がいろいろと深読みしたり、周囲の人達との関係その他に悩み出し、次の仕事へとまた職安に行く展開が、なんだかやめるにやめられない気持ちになり、とうとう最後まで読んでしまったのです。

感動的な話でもなく、かといって何か示唆・教訓的な意味合いもなく、ただこの小説の世界に自分を漂わせて不思議世界を感じるしかない、そんなお話でした。

飽きてくると、スパイスを効かせてこちらの心を持ち直させ、読み続けさせられる。
麻薬的な物語でした。
あり得ない話なのに、ちょっと本気で読んでしまう。ヤバい感じの本です。

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