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2019/08/18

野村克也さんの「イチローの功と罪」を読んでみた。

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『イチローの功と罪/野村克也著(宝島社新書)』を読みました。
出たばかりの本で、つい先日のことまで書かれていました。
野村さん、お元気です。

本の帯には、「あえて言う!私はイチローの成功を認めない」とありますが、これはつまり出版社・編集者側の“あおり”で、買ってもらおうという「キャッチコピー」です。
内容としてはノムさん、イチローのことをかなり褒めています。

かつて日本シリーズでオリックスのイチローとヤクルトの監督として対戦したノムさん、そのときのことも全打席一球一球覚えているのですが、結果としてはイチローを何とかおさえて勝利したものの、結論として「イチローに弱点は無い」ということがわかったと書かれています。
これはかつての巨人、長嶋茂雄と共通しているとも言っています。
しかも、長嶋がもしメジャーに行っても2割代の打率と20本程度のホームランだったろうと言っていますので、イチローは桁違いのプレイヤーだとも言っているわけです。

ノムさんからイチローへの苦言らしきものとしては、イチローのマスコミ対応の悪さや、オリックスの仰木監督が若かった頃のイチローに身勝手を許し、誰も注意できなくなってしまったこともあげています。これは西武・森監督も清原に対して同罪だとも言っています。イチローは取材に来た先輩達に挨拶もしないようです。もちろん飛行機などで出会ってもノムさんにさえ挨拶しないそう。
「ひとこと、こんにちは」というだけでいいのだ、と言っています。

イチローが日本で行った引退会見時の「野球は団体競技なんですけど、個人競技というところですかね、これが野球の面白いところです。」という発言についても、ノムさん、気になったようです。

結局は自分の成績を一番に考えていて、極端に少なかった四球がそれを示していると言っています。つまり、一本でもヒットを増やして、年間200安打を達成しようとしていたのだと。
犠打も少なく、バントはほとんど自分が生きるためのセーフティバントで、これも自分の成績のためだった、だからチームメイトからは最初のマリナーズ時代にはあまり尊敬されていなかったとも書かれていました。
フォー・ザ・チームっていう打撃が確かに少ないと私も感じていました。「それが勝つことに繋がるんじゃないの」という意見も聞こえそうですが、でもそれじゃあチームとしての作戦が成り立ちません。

また、イチローはオリックスで首位打者を取るまでの二軍と一軍を行ったり来たりしていた頃や、レギュラーになるまでの下積み時代は野球が楽しかったが、それ以降は苦しみだけで全く楽しくなかったとも発言しています。
これについてもノムさんは、「自分は野球が楽しくて仕方なかった。イチローは200安打を打つという責務・任務のようなものを背負ってしまったから常に追い詰められて野球が楽しくなかったんじゃないのか」とも言っていました。
野球をやる喜びって、やはり野村さんは選手時代も、監督時代も見ているこちらからもわかりました。
それって大事なことだと思うのです。
だからノムさんが野球の話をすると面白くて、思わず身を乗り出してしまうのです。

最後にノムさんは、今後のイチローがどんなふうに野球と関わっていくのか、とても興味があると言っています。
出来れば、誰も経験できなかったことを日本でも、アメリカでも経験しているイチローが野球界のために伝え、指導してほしいと・・。

読みやすくてあっという間に読んでしまった本でした。

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