「天ぷらにソースをかけますか?」を読んだ。
『天ぷらにソースをかけますか? -ニッポン食文化の境界線-/野瀬泰申著(新潮文庫)』を読みました。
どんな本か、っていうと、タイトルどおりです(^_^;)
とにかくネット上に著者が疑問に思っている食文化の境界線について投票をつのり、ついでに各地の人から様々なご意見も聞いてしまおうというものなのです。
表題の天ぷらにソース問題についてもはっきりと結果が出て、日本列島が真っ二つです。東と西に。ソースは主にウスターソースで、関西はソースかける派が圧倒です。
関東では、「ぜんざい」というと、なぜか小豆のつぶつぶのみで汁のないものを甘味処では品書きに載せたり、お汁粉でもつぶづぶが入った汁粉を“田舎汁粉”などと読んだりしているところもあり、京都の方々から言うと、「馬鹿者っ!つぶも入って汁があるものがほんとうの「ぜんざい」であり、東京の田舎者の発言、片腹痛いわ!!」と大激怒( ̄O ̄;)
また、地方によっては、メロンパンとサンライズというメロンパンのジャンルに入るパンがあることを初めて知ったり、関西では「肉」といえば“牛”のことを言い、「豚」なんて魚と一緒(^^;)などという嘲笑を浴びたり、・・ほんと面白い本でした。
冷やし中華にマヨネーズが入っているものがあるというのも、私、初めて知りました。
これも県ごとに特色があり、驚きました。
それにいわゆる「冷やし中華」が「冷麺」と呼ばれていて、韓国風な冷麺も「冷麺」と呼称したりする地域もあり、興味は尽きない。
カレーライスについてくる玉子は、「生卵」か「茹で玉子」か、はたまた間をとって「半熟玉子」なんて地域もあるd(^_^o)
ふだんはあまり意識していなかったけれど、いざ調べてみると面白いのですよね。
上記の比較内容はざっと書いてあるので、実はこの本に書いてある内容はずっと深く考察されています。
また、ネット上に自分の地域ではこうだ、と投票してきた人達の幼少期からの食の体験談も超おもしろエピソード満載でした(゚ー゚*)。oO
おもしろいから読んでみて!(*^_^*)「そんな食べ方聞いたことないぞ」とムキになる人達の本気度もすごいですよ。
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