千葉銀座の中島書店が閉店した。
新聞等でも知り、実際に休日に足を運んでみたが、千葉銀座商店街にある中島書店が昭和6年からの88年の歴史に幕を閉じました。
学生時代からよく中島書店には行きました。そして今でも千葉の中央に出掛けたときには、かならず中をのぞき、めぼしい本を探しました。
店の中のどのあたりの棚には、どんな本が陳列されているかは、もちろん頭に入っています。
店に入ってすぐの新刊のコーナーや、奥の文庫本コーナーでは、最新刊から興味深い本が選ばれ、表紙を見せて並べられていました。店内ひと回りして、気に入った本を買う、・・それが本好きの楽しみであるわけですが、今や読書人口もスマートフォンの影響などで減少、あるいはアマゾンからの購入などで実際に書店に足を運ぶ人も少なくなってしまったのでしょう。
さびしいかぎりです。
町の本屋さんには、郊外型の大型書店にはない品揃えがあり、また地元特有の本も備えられていました。
そんな本屋さんがどんどんなくなっていく。
本屋で意外な本と出会い、それが自分のその後に大きく影響を与える・・なんてことも実体験しました。
もうそういうこともなくなっていくのですよね。
本だけではない。
専門店のようなお店はなくなっていき、通販などで購入するものは、“最大公約数”的なおおざっぱなものになってしまう。
自分でお店の人と話して、そして見て、さわって、たしかめて、買う!それは楽しみでもあったわけですが、今や、SNSなどで人と関わり合いになりたい人ばかりかと思うと実社会ではなるべく人と関わり合いにならずに済まそうとする。
出掛けて行って、人に会い、物に出会う・・そういうこと、大事だと思いますよ。
「えっ、わざわざ本屋さんに行ってるんですか?私なんかみぃ~んなアマゾンです!」っていう人が今までにも何十人、何百人といたが、「どうですか?あんた、ほんとに本読んでる?」と、聞き返してみたい。
だいじなものが日々消滅していく世の中、心の中にすきま風のようなものが吹き抜けていきました。
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