「ふしぎな県境 -歩ける、またげる、愉しめる-」を読んだ。
『ふしぎな県境 -歩ける、またげる、愉しめる-/西村まさゆき著(中公新書)』という本を読みました。
いや、いるだろうと思ってはいましたが、“県境マニア”っていう人がいるんですね。
県境だからといって、すべてが川を境にしたり、山の峰を境にしていたりするわけではないのです。
いきなり通りの途中から県が変わり、そこから歩道がアスファルトからタイルに変わったり、車道のアスファルトの種類まで変わってくるから道の色もその合剤の粒子も変わる・・なんて場所は序の口。
街の中にジグザグのように県境が走り、一軒おきに県が互い違いに変わったりする場所もある。
そんなだから工場地帯の隣にいきなり他県の閑静な住宅地が並列したり。
実際の県境は法的にきちっと決められてはいるものの、県同士で綱引きをして、「国境」と書いた看板をその勝敗で毎年動かすことをしている自治体もありました。
これなど、地元の人達も楽しんでいるし、観光の目玉ともなっているのです。そして県境マニアも続々現われる・・(^_^;)
福島県、新潟県、山形県の県境が飯豊山の山頂にあったりして、ガイドを伴って著者は登山します。けっこう命懸けのような場所も越えていく様子が書かれていましたが、そんなにしてまで行きたいのか?!と思いました。
でも、三県をまたいで写真を撮っている著者はとてもうれしそうd(^_^o)
埼玉、栃木、群馬の三県境で、明らかに観光目当てで整備されている私もテレビで見たことのある場所も紹介されていましたが、人はなぜか「ここが境か」と思うと、感動してしまうようです。
特に「こんな所が」っていうような場所の方がより面白いのではないか、と読んでいて思いました。
とにかく、妙な県境をカラー写真付きで紹介するこの本、理屈抜きで楽しめました。
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