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2019/11/02

「自民党秘史 -過ぎ去りし政治家の面影-」を読んだ。

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『自民党秘史 -過ぎ去りし政治家の面影-/岡崎守恭著(講談社現代新書)』という本を読みました。
著者は日経新聞で北京支局長、政治部長、編集局長、さらにテレビ東京メディアネット社長などを歴任しています。
あの小渕総理のときの「ブッシュホン」で流行語大賞(銀賞)も受賞した方だったとのこと。

この本に登場するのは、タイトルにもあるとおり過ぎ去りし時代に自民党で活躍したり、裏でいろいろ工作したり、あの時代を生きていた人達には誰もがお馴染みの方々。
田中角栄、中曽根康弘、竹下登、金丸信、山中貞則、小渕恵三、原健三郎、鈴木善幸・・の夫人(^_^;)、加藤紘一、藤波孝生らのお歴々です。

著者が政治部に配属された時に上司(デスク)に言われた言葉が印象に残ります。
「明日から国会に行ってもらうが、曲がりなりにも最高学府を出た君より頭がいいと言うか、まっとうな議員は10人もいないだろう」・・・。

そして続きが・・。

「ただしだ、いまここで5億円の金をもらったとしても、次の選挙までに後楽園球場(当時は東京ドームはなかった)いっぱいの5万人に君の名前を書かせることができるか。」
・・中選挙区制の下での平均的当選ラインは5万票だった・・。

今や二世議員、三世議員がひしめく国会は、それなりの最高学府を卒業し、学歴などは立派な人も増えたが、でもあの頃の議員のような力量や人柄、その他権謀術数を裏で巧みに操るような人は減った、というようなことが書かれていました。

そんなあの頃の政治家は、この本の帯にも書かれていますが、「良くも悪くも器が違った」のだと思います。

大平内閣不信任案採決時の中曽根さんの動き、その後の選挙戦真っ只中での大平総理の急死、そこからの宰相を狙っている議員達の非常に人間的な動き・・などなど、当時のことが生々しく書かれていました。

また、個々の議員同士の距離感、表向きと裏での付き合い方、攻防についても詳細に書かれ、手に汗握らせるものがありました。

それぞれの議員の奥さんがどんな人だったのか、今では各新聞に毎日載っている「首相動静」がなぜ始まったか、“ぶらさがり”と言われる取材の歴代総理の利用の仕方も興味深かった。

「玄関記者/政治家が玄関を出る際、おはようございます〇〇新聞の誰それですと挨拶するだけ」→昇格→「応接間記者/玄関から上がり、応接間で待つことができる。政治家が出がけに顔を出し、少し質問ができる」→昇格→「居間記者/居間で政治家が一人で新聞を広げているところなどに入り込める」→昇格→「台所記者/台所まで行って、勝手にご飯をよそって朝食を食べてしまう。もう奥さんやお手伝いさんともすっかり顔なじみ。これがゴール(*^_^*)」の記者の区別も面白かった!

いやもう内容の濃い本でした。

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