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2019/12/22

野見山暁治の「四百字のデッサン」を読んだ。

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『四百字のデッサン/野見山暁治著(河出文庫)』という本を読みました。
野見山暁治は、1920年生まれの画家。
その絵画への表彰の他、この「四百字のデッサン」では日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。
しかもこの作品は「名著」の誉れ高いものだそうで、私も読んで納得いたしました。
たしかにその文章の腕前は“すごいっ”!

何がすごいって、野見山氏の生きてきた時代にその周囲にいた人達の描写が絶妙です。

戦争画の傍らに立つ藤田嗣治の様子、そして戦後の混沌とした時代に野見山氏が関わった(その関わり方も半端なものではなく、互いに人間の根源の部分でぶつかり合うような交わりです)画家や詩人、椎名其二、森有正、義弟・田中小実昌、同級生の駒井哲郎など、どの人もこの人も強烈な個性を光らせていますが、それを実に巧みに落ち着き払った様子で書き綴っています。

私も様々なエッセイなどを読み、いろいろな人が書く人物描写などを感じ、味わってきましたが、これほど丁寧に的確に、そして善意と悪意が綯い交ぜになった文を見たことがありません。

また、著者が小さい頃の思い出なども書かれていますが、それについても実に具体的で、しかも面白いエピソードばかり、そして著者が持つ“ネタ”をどのように料理していくのか、実に興味深いものでした。

ちょっとショックを受けるくらいの作品でした。
いい本に出会いました。

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