アビーロード50周年記念盤、いよいよ「セッションズ」のCD二枚に突入!【1/2】
年始一発目に、アビーロード50周年記念盤、リミックス盤本編を聴いてみましたが、これからデラックス盤に附属していた「セッションズ」の二枚を聴いてみます。
例によって、様々な出版社から発行されている解説本などには目を通しておりません。
私が聴いたままの感想を書き下ろします。
では、スタート!
まずはセッションズの1枚目から。
CD TWO Sessions
1.IWANT YOU(She's so heavy)(Trident Recording Sessions & Reduction Mix)
まだ手探り状態の段階のようです。ジョンがいろいろと指示をしている様子が窺えます。
ジョージが一生懸命にギターのフレーズを何度も弾いていい感じのギターを作り出そうとしているのも後ろで聞こえます。
けっこうジョンの声はかすれていたりする部分があります。
途中からリダクション後のオーバー・ダビング以降の状態が入っているようです。
ポールのベースは早くも完成形に近いところまで持って行っていて驚き。
リンゴのドラムも落ち着いたプレイで、完成形にかなり近い。
おおっ、聞いたこともないギターの泣きのフレーズがあの盛り上がり部分で入って来ました。ちょっとそのギターやり過ぎな感じがするし、キーボードもやり過ぎな“大袈裟”感が漂っています。
最後の盛り上がり部分のところでドラムとベースが演奏をやめてしまいます。
で、ここが“みそ”だけど、本番オリジナル・バージョンのラストが突然に消えますが、その部分がこのドラムとベースが演奏をやめる部分になっています。
ってことは、ラジオ番組「ビートルズ10」でも言っていましたが、ジョンの動物的感覚で突然演奏を切ったわけではなかったってこと?!通説が覆るようなテイクが収録されている・・ということですよねぇ・・。
2.GOODBYE(Home Demo)
ビートルズの作ったアップル・レーベルが抱えていた女性歌手、「メリー・ホプキン」に提供したポールの曲のポールによるデモです。
当時、私はこの曲が大好きでした。日本でも洋楽ヒット・ベストテンの常連曲であったと記憶しています。
メリー・ホプキンは、当時まるで“女ポール・マッカートニー”みたいでした。
このポールの歌い、弾くバージョンもなかなか良いですd(^_^o)
3.SOMETHING(Studio Demo)
ジョージがギターを弾きながら素朴な感じで歌っています。
他の楽器はピアノが入っているくらいです。
この段階で早くも名曲の風格が漂っているように感じます。
サビのところでのバックのオーケストラの演奏もピアノによって既にそのフレーズが弾かれていたことがわかります。
4.THE BALLAD OF JOHN AND YOKO(Take 7)
「ジョンとヨーコのバラード」は、この時期に録っていたのか。
ドラムはポールが叩いているのは周知の事実ですが、レコードでのプレイとは異なり、オンタイムというか、あの独特の“ちょっと遅れている”感じがありません。
当然ですが、フィル・インも異なっています。まだ初期段階なのでしょうが、ポールのドラムにはミスとか、迷いが目立っています。
ジョンのボーカルは喉の調子も良さそうで、快調な感じ(*^_^*)です。
5.OLD BROWN SHOE(Take 2)
この曲に関しては、ベースとドラムを誰がプレイしているのか世間的には謎とされているようです。
でも、ジョージがこのように歌って演奏が同時進行しているのを聞くと、ベースはジョージではなかったわけですよね。
やはりベースはポールか。
そうすると、これだけのドラムが叩けるのはリンゴ以外にはポールしかメンバーにはいないわけですから、ドラムはリンゴという・・当たり前の結論になっちゃいました。
でも、解説文にはドラムはポールだと記載されているみたいで、私にはそうは思えない難しいプレイだと思うんですけどね・・。
テイク2の段階で、演奏はもうかなりいい感じに仕上がっています。ドライブ感が素晴らしい。
6.OH! DARLING(Take 4)
まだポールが喉を潰していない初期段階のもののようです。
けっこう高らかに歌ってます、ポール。聞いているところによると、何度もスタジオに通い、この曲用に喉を徐々に潰していったらしいので、ポールの“喉つぶし作戦”は結果的にこの曲にぴったりの成功だっと思いました。
ラストの方に来て、シャウトが強くなってきました。いよいよ喉を潰した方がいいのかな、などと思い始めた頃なのでしょうか。
7.OCTPUS'S GARDEN(Take 9)
ジョージのギターフレーズは本編で聞いたことのないものも入っていて、楽しい。
ドラムの音がけっこう大きく入っていて、リンゴのハイハットやスネアの使い方もよくわかります。ジョージの笑い声になごみます。
8.YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY(Take 36)
ラウンジで演奏しているかのような、ちょっとリラックス感漂うものになっています。
リンゴのハイハット、ハーフオープンの音はドラマーの私には“極上”の音に聞こえます。
曲の骨格はもう出来上がっていて、細部をこれから詰めるような段階に聞こえます。
ここからあのような完全な状態まで持って行くのだと思うと、「やはりビートルズってすごい」とあらためて思いました。
9.HER MAJESTY(Take 1-3)
ポールの甘い声のボーカルがこんな短い曲にもよくあらわれています。
1~3までのテイクが入っていました。
10.GOLDEN SLUMBERS/CARRY THAT WEIGHT(Take 1-3)
まだオーケストラの入っていないバージョン。ピアノのイントロのあと、フール・オン・ザ・ヒルに入ったりしてふざけている様子も・・。
でも、さすがビートルズ、どんどん熱の入った演奏になってきて驚きます。
11.HERE COMES THE SUN(Take 9)
アコースティック・ギターの音がそのまんまという感じの段階。ジョージの声も生声です。
ベースとドラムがジョージの演奏に合わせて探りながら進行しています。
あいかわらず、ポールのベースフレーズは天才的にカッコイイ!
サン・サン・サンのところでのリンゴのドラムも段々出来上がっていく様子がわかります。
いやこりゃカッコイイ!!素晴らしいぞ、リンゴ'(*゚▽゚*)'
12.MAXWELL'S SILVER HAMMER(Take 12)
ポールの口で表現するドラムのリクエストに即座に応えていくリンゴのプレイがこれまた素晴らしく上手い。
ベースドラムの16分音符の入れ方も“心ニクい”、リンゴはやっぱりいいドラマーだ。
曲が進むに連れてどんどんリンゴのプレイも“ノって”きます。
で、ポールもごきげんな感じで歌い、プレイするのでした。
以上がセッションズの1枚目です。
次回は2枚目を聞いて感想をお伝えします。
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