坪内稔典氏の「俳句のユーモア」を読んだ。
『俳句のユーモア/坪内稔典著(岩波現代文庫)』を読みました。
これも例によりブックオフで110円d(^_^o)
テレビをほとんど見ない私ですが、TBSの「プレバト」はよく見ます。
それはあの俳句のコーナーがあるから(*^_^*)
梅沢富美男さんが“一喜一憂&一怒”する様も楽しいが(^^;)、芸能人の皆さんの作品を見るのもたいへんな楽しみです。
五七五のたった十七文字でさまざまな光景や、人生模様などが浮かび上がってきて、いつも感心して見ているのです。
で、ブックオフで見つけたのがこの本でした。
著者がある町へ仲間たちと吟行し、地元の俳句グループと合同の句会をしたエピソードが書かれていました。
著者が司会をして合評を行い、その場では笑いが絶えなかったというお話。
作者の意図と読者の読み方のくいちがいや、一句についての多様な読み方などが笑いを誘ったのですが、あとで地元の人が「今日はカルチャーショックを受けた。句会で笑ってもいいんですね」と話しかけてきたのだそうです。
つまり、いつもは真面目に笑いや私語を慎み、真面目に粛々と行われていたらしいのです。
この本のあちこちに書かれていますが、俳句のいいところって、生真面目な部分もいいかもしれませんが、ユーモアを感じたり、ちょっと意外で独特な視線や、一見関係の無さそうな言葉、事象、季語などが不思議と読者の心を動かしたりするものなんじゃないかと思います。
先に書いたプレバトという番組でも多様な句が紹介され、視聴者を楽しませてくれているのだと思います。
夏井いつき先生のべらんめぇ調の添削も手伝って・・(^_^;)。
この本に掲載されていた著者の句から私のお気に入りは・・。
「三月の甘納豆のうふふふふ」
著者はこれのウケがよくて、気を良くし、一月から十二月までの甘納豆の句をあとから追加しています'(*゚▽゚*)'楽しいっ!!
あと紹介されていておもしろいと思った“色っぽい”句。
「渋かろか知らねど柿の初ちぎり」
新郎新婦の初夜の儀式のことをうたったものらしく、
「婿がのう、うちの背戸に大きな柿の木があって、ええ実がなっちょるが、のぼってもよかろうかって嫁に言うげな、嫁がのぼりんされちうと、婿がのって実をもいでもええかろうかちうと、嫁がもぎんされって、それでしたもんじゃそうな」・・と、民俗学者・宮本常一氏の解説が加えられています!(#^.^#)
というわけで、きょうも俳句が楽しいです(゚ー゚*)。oO
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