日焼け読書の旅かばん」椎名誠著を読んだ。
『日焼け読書の旅かばん/椎名誠著(本の雑誌社)』を読みました。
19年前の本ですが、中心になっているのは、椎名さんが旅の途中で見つけたり、読んだりした本、また、これは自分の中でもベスト・ランキング上位に入る本だ、というものの紹介、さらに今読んでみるとあらためて発見がある・・というような本のことを書いたものです。
加えて、今まで椎名さんが凝ってお金をかけて集めたカメラや、万年筆、クルマなどなどのこと。
そしていつもの“椎名節”であれこれ“物言い”をつけたりの、椎名ファンにとっては
読んでいるときがプライムタイムになるような本でした。
「大全大好き」の項では、「うんち大全」「鰹節」「風の博物誌」「大図説 世界の木材 木と人間の文化誌」などの椎名さんが大好きな“大全モノ”の本について紹介していましたが、私もそういう本は大好き。
どんな物事でも、“大全”となれば、そのものについてのあらゆることが書いてあり、あらゆる視点から書かれているような気がして、ついつい手に取ってしまうのです。そういう椎名さんの気持ち、よくわかります。
この本の中で椎名さんが旅先で本屋に寄って本を探したりすることの話や、八重洲ブックセンターに特に目的の本はなくとも立ち寄る話などが書かれていて思ったのですが、最近私が時々通っていた本屋が二軒立て続けに店を閉めました。
両本屋ともに普通の郊外型の大型書店などとはひと味ちがった品揃えをしていて、寄るたびに何か面白そうな本を発見していたのです。
でも、もう時代は本屋さんが成り立たなくなりつつあるようですね。
なんだかとても寂しい。
「わざわざ本屋なんか行くんですか?!僕なんか、みんな Amazon ですよ。」って今まで何度も何度もいろいろな人に言われました。
別に最初っから目的の本が定まっているわけじゃないんだよ。
自分でも知らなかった、気づかなかった本に出会いたい、そして本屋にいる時間・空間を味わいたいんだよ。
って言いたいけど、わからないヤツに何を言っても説明しても無駄なことはわかっているから、「ああ、そう、いいね」と返事しておきます。どうしても手に入れたい本が最初からあったら私でも Amazon くらい使ってるっつうの!!
ということで、最後は現在の本屋さん事情にまでふれて今回はおしまいです。
さあ、次の本に取り掛かります。
« シーグラスを拾いにでかけた | トップページ | 宙組「イスパニアのサムライ/アクアヴィーテ!!」見納め。 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「しみじみモード、私の気持ち」カテゴリの記事
- 俳句を詠んでみる_0245【 熊野 霧の本宮 参道に立つ 】(2024.10.08)
- 俳句を詠んでみる_0244【 秋黴雨(あきついり) 熊野古道の 径(みち)峭(けわ)し 】(2024.10.07)
- 俳句を詠んでみる_0237【 秋の暮 干し物入れ 風呂を洗う 】(2024.09.28)
- 映画「エターナル・メモリー」を見てきました。(2024.09.23)
- 俳句を詠んでみる_0228【 夏の朝 珈琲淹れる 生きている 】(2024.09.19)
コメント