「センセイの書斎」を読んだ・見た!
『センセイの書斎 -イラストルポ「本」のある仕事場-/内澤旬子著及びイラスト(河出文庫)』を読みました。というか、とても緻密なセンセイ達の書斎の著者によるイラストも入っているので、読んで見たという感じです(゚ー゚*)。oO
著者の内澤旬子さんが訪ねた“センセイ”達は林望、荻野アンナ、南伸坊、米原万里、佐高信、金田一春彦(※敬称略)ら、いったいどんな書斎になっているのか・・と思う人ばかり。
サブタイトルにあるように、[本のある職場]ということで、各々センセイ達の書斎での本への接し方もそれぞれでした。
あくまで著作のための資料として本を扱い、中には必要なページだけを破り取って封筒に入れ、書棚に整理している人もいました。
それから細かくジャンル分けして可動式の書棚にきっちりと収め、人の通れるところはやっと一人が行き来できるような書斎(書庫?)も登場しました。
また、著者を五十音順、アルファベット順に整理しているため、誰でもすぐに目的の本が探し出せるようにしているケースもあり、これなんか今からじゃ無理だけど、私もやりたい・・と思わせるものがありました。
さらに書棚には中が見えないように扉があり、普段は見えないようにしているセンセイもいました(※センセイと片仮名で表記しているのは、著者がわずかな時間にお目に掛かっただけで先生と呼ぶにはおこがましいのでは、と、あえて片仮名で書いていたからです)。
でも、著者の内澤さんが全部の扉を開けてもらうと、そのセンセイは本の並びが気になって、取材中にあれこれ直し始めるのでした。・・たぶんこういうことになるから、普段は扉を閉めているのだろうな、と思いましたよ(*^_^*)
驚いたのは、家の塀に厚みを与えて建築し、家を囲む塀の中も書庫になっていて、自宅からそこに直接入れるようにしてあるセンセイもいらっしゃいました。
奇想天外です!
どの書斎も私にとっては魅力たっぷり、この目で実物を見たいなぁとずっと思いながら読みました。
内澤さんのいつも興味いっぱいの訪問と、見ているだけでご飯一杯オカズなしで食べられるような緻密・精密なイラストを堪能させていただきました。
他人の書斎のぞき見好きなあなたにもぜひ読んでいただきたい本でした。
« 大林宣彦監督が亡くなられた | トップページ | 新型コロナウイルス関連についていろいろ記事を読んでみた。 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「オトナのグッズ」カテゴリの記事
- 角田光代さんの「よなかの散歩」を読んだ。(2023.10.08)
- 「カメラは詩的な遊びなのだ。/田中長徳」を読みました。(2023.09.15)
- 尾辻克彦の「カメラが欲しい」を読みました。(2023.08.25)
- 「だって買っちゃった -マンガ家の尽きない物欲-/吉田戦車」を読みました。(2023.08.04)
- 桂文珍さんの「落語的学問のすすめ PARTⅡ」という本を読みました。(2023.06.23)
コメント