【南先生の玉手箱_0001_身の回りの緑や大きな樹について】
あらたにこのブログに【南先生の玉手箱】というカテゴリーを設けました。
写真は、私の中学時代の担任の先生で美術の先生だった南隆一先生から送られてきた資料です。
内容は先生が現役時代にメモとして書き溜めたものや、先生同士の会合などで資料の他に先生が書いて付け加えて配ったものなどで、先生の手元に未だ残っていたものです。
それを私に一気に送って来てくれたわけですから、・・さあ大変!(^_^;)
以前、電話で先生と会話していたときに、そういうメモなどがけっこう残っているとお話を聞いたときに、「活字にすると再度生かされることになるのでは」と私が言ったことからこうなりました。
あまりにも膨大で、どこからどう手をつけていったら良いのかわかりませんが、とにかく少しずつ目を通しながら、あらためて活字にしてブログなどのネット上にアップしてみようと思っているところです。
で、今回は平成16年度と書かれているノートの中に書かれていた部分を抜き出してみます。
最近の電話で先生がよくおっしゃっている「世の異変は自然破壊が一因では?!」という話に結びついる・・と思ったので。
以下 先生のノートから
今にはじまったことではありませんが、じゃまになったかどうしたことか身のまわりの緑や大きな樹がなくなっていくのが残念。
人や物との関係はすべてこのじゃまと言う発想に大きな問題が含まれています。
こちら側からむこうをじゃま者と見るのは一方的、勝手な理屈であります。
緑もそうですが、水、空気、土、これみんな人間がつくれるものではないのだが、今の時代お金で買えるような考えちがいをしていませんか。
環境面に目をむけると暮らしの中にあまりにも、もどきが多すぎませんか。
今、日本はもちろんのこと、地球全体にこの水、空気、土が身のまわりで危機的な状況にあると思うのは私だけでしょうか。
ちょっと気に入っている着物など古くなったのでまた同じものを買いに行くと、ほとんど手に入らず、質もデザインも変わっている。
何とか同じものを見つけてくれませんかと話しても変な人と思われるくらいで対応してくれないどころか、そんなのはもうないですよ、毎年のように流行が変わるので探すほうが無理と言うものですとか、私が変なのかなあ。
このことは今の時代すべてのことにかかわっているようです。
私はこれが欲しい、こんなのが使いたい、でも流れの中からどんどん姿を消されていく物たち。
このことは人の心にも同じようなことが言えそうで、考えると恐ろしいです。
そんなこと言ったって無理とか、それはダメとか、個性重視をスローガンにしながら、その反対の動きの中で大変な時代に生きていると感じることが多い。
そしてその時代、社会構造をつくっている自分たち団塊の世代の責任を感じながら何もできないことばかり。
何とか次の世代に大切なことを引き継ぎたいものです。
暮らしの中の流れ、流行等について時に考えみましょう。
その昔20~30年前、よく映画を見に行ったものだが、このところテレビ、ビデオなどが多く映画館に足を運ばなくなった。
生活のリズムが変わったようにも思うが、そればかりではない。
テレビのコマーシャルや映像などをゆっくり見ること、味わうことができない。
早い流れについていけないのはある意味で年のせいでもあるが、見たり読んだりについて少し、ゆっくり、じっくり体感したいと思うのは誰もが同じであって人の心の中に大切な部分であります。
映像に限らず流れが早すぎると自分の気持ちの中でしっかりと読み取ったり感じたりすることができないので、私は個人的にはすべての面にスローダウンを期待するところであります。
今、時代は特にスピード、便利優先の流れです。立ち止まる、ゆっくりボーッとする時間や空間が大切です。
30年位前だったかストップ・ザ便利のタスキか何かかけて東海道とかどこでもいいけどわらじスタイルで歩いてみようかなんて友だちと話したものですが、まだやったことがない。30年前も同じことを感じていたので、今はとにかく猛スピードの時代ですね。
以上です。
ノートに細かく書かれて1ページでしたが、内容は“濃い”。
このノートのメモから15年以上経っていますが、付け加えることは何もないですね、先生。
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