【南先生の玉手箱_0012_ぶらり銚子 本当はいいところ】
私の中学時代の担任で美術の先生のメモ・らくがき・資料の掘り起こし企画。
今回は私が今までアップしたもののうちのいくつかを先生が『紙』で確認され、その後に追加として送られて(^^;)きた資料からの活字化です。
平成17年5月3日の日付がある、【紙面研修】と題された綴りになっている資料の中からタイトルの「ぶらり銚子 本当はいいところ」をご紹介します。
では、以下、先生が書かれた資料の文章です。使われている漢字、ひらがな、などほとんど手を入れておりません。
連休中、テレビの画面に銚子が出た。
さわやかな季節に観光スポットなど紹介だが、今、普通の休日など人の出は少なく、観光の仕事やお店も大変な時代です。
イルカウォッチングなど新しい催しもあるようだが、昔の漁港、古い港などよく絵を描きに遠くからいろんな人が訪れていた。
古いたたずまいは姿を消してきた。
魚グルメの番組など他の地域でも新しく宣伝は入るもののうまくて安いお店はほとんどなくなった気がする。
銚子に限らず全国どこでもピントがずれていると思うことが多い。
おいしい宣伝によって立ち寄ってみると大変なことがある。ちょっと食事をして5000円とか、本当の意味まで庶民のお店が少なくなった。
銚子は東のはずれ、千葉方面から人が流れて国道126号線、数年前に大変な思いをしたことがある。
うまいいわし丼を食べながらきれいな藤を見に行こうと思って家族で家を出たものの途中から大渋滞、目的地に着かずに昼を過ぎて2時頃やっと到着すれば、今日は全部注文オーバーで、ものが無く、食べられず、ちかくのすいている知らないお店に入ったら、まずい高いの体験をさせられて、藤を見るにも町中車が動かず、お寺の庭に入ることもできず、ただ渋滞の中を通り過ぎて夕方やっと家にたどり着いたことがあり、それから連休には銚子には行かなくなっている。
銚子もまだいいところは残っている、おいしい食堂、安いところもあると思うが、残念なことにはそのような商売が大変な状況にある。
よく行ったお魚料理のおいしいところに入る入り口に別のコンビニと新しい食事処ができた。
偶然に来た人も便利なのでみんな入り口にちかいお店や食堂に入っていく。
中味が良ければいいのだが、反対なのです。
今まで味にこだわって来ていたお客さんも奥まで入らずにすっかり客足がなくなった。
奥のお店、もう店じまいをしたかと思うのですが、みなさんどう思いますか。
駅の近くでうまい鯛やき、ぬれせんべいがあった、今でもやっているのだが、職人さんと経営方針が変わったのか、味が落ちて値段が上がった。
消費者、お客さんに良いものをサービスする経営の心構えの基本があっちこっちでこわれてきている。
食べるものばかりではない、毎日のヒゲそりのことだが、使う前から切れない製品がほとんどで、前に使っていたタイプのものを探してもみつからない、安いから切れなくてもあたりまえだよと会社の人が言っていたとか、これもまたものつくりの基本精神がなくなってしまった。
ディスカウント商法をすべて否定するものではないが、社会全体何か基本が変だなあと、ひとりブツブツ言ってるのは私だけなんだろうか。
いろいろと暮らしは大変だとは思うが、自分の仕事にこだわって品物をつくってほしい、そんなことを言いながらも各地で本物をがんこに守り続けている職人がいる。
良いお店を増やすのはお客の側、消費者の感性によるものです。
良い物を残していきましょう。
※私ごと、何かあるからってみんなが同じにワーッと行くのは一番良くないですね。
以上が先生の文章でした。
15年前ですでにこんな状態だったんだな、とあらためて思いました。
今年の“コロナ騒ぎ”のときには、逆に、海の方なら安心だろうと多くの人が銚子の犬吠埼などに足を運んだようですが、これも一時的なものかもしれないし、人が集中する場所が先生が書かれているように、いいお店、いい場所ではないかもしれません。
とは言え、銚子はとても“いいところ”です。
あの「銚子電鉄」にのんびりゆっくり揺られながらの鉄道旅もいいかもしれません。
ほどよく、三密を避け、感染に気をつけて行ってみたいところです。
【Now Playing】 With A Little Help From My Friends / The Kennedy Choir ( Chorus )
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