【南先生の玉手箱_0014_その気になる】
ライフワークとなりつつある、私の中学時代の担任で美術の先生だった南先生の過去に書いたメモ、らくがき、資料などの掘り起こし、今日もやります。
労力はたいへんなものだけど、私自身も発見があり、より興味深くなってまいりました。
今回は、平成11年5月の学校からの通信文を起こしてみました。
自分の“わがまま”を大切にし、優先させることは、命をたいせつにすることに結びつく。
学校では、子どもを常に教える側に、子どもは教えられ側になっていると錯覚しているが、実は私たち大人が教わることも多々あるのだ、という・・今回も勉強になる“らくがき”でした。
では、以下先生の「らくがき文」です。
[その気になる]
新年度のらくがき、気がついてみたら、しばらく書いてなかった。
あんなこと、又、こんなこと、たくさんお知らせしたいと思いながら手につかず、考えていても実行できないことがあるものです。
気軽にやろうと思っても、ついついできなくて時間が過ぎることが多いです。
お互いに自分のこだわりは大切にしたいものですね。
忙しいからできない、今それどころでないと思う気分の時には特に立ち止まって私たちは子どもとのかかわりを一番大切に児童ひとりひとりのこだわりと言うか、その子らしさが感じられるように心がけたいと思います。
人間はもとより、わがままな存在だと思います。
そのわがままを他との関係の中でバランスをとって自己主張していくことが大切だと思います。
いつだったか、「人間の存在も行動も全てこれ自然現象なり」って、つまり自分の気がむくことは、最優先させなさい、それでいいのです、自分の行動が他とかかわってはじめて他人のことを考えたり、自分をみつめ直したりするのです。
あたりまえのことですが、常に自分のわがままとか、こだわりを意識して生きていきたいものです。こんな話しがずーっと前にどこかで話題になったことを思い出しました。
何かよく説明できませんが、自分のわがままを優先させると言うことは命を大切にすることであり、自分を大切に自分らしく生きると言うことで、他人への思いやりや、生き方にバランス感覚が身についていくのかもしれません。
人生、年と共に良い面で自分のこだわりを意識していきたいと思うこの頃です。
毎日お子さんたちの活動に触れていると、とにかく新鮮なその子らしさ、エネルギーが強く伝わってきます。
生活の中でもいろんな発想のもとをもらうことがよくあります。
五十年以上も生きていると感性の光る部分をたくさん忘れてしまっていることに気がつきます。
学校ではいつも子どもたちが学ぶ側にあるように、我々大人側が錯覚をしているように思うことが多いです。
知識や感性を子どもたちから教えられることが多いのは私だけではないと思います。
子どもたちがその気になる、やる気になる、「その子らしく存在できる」空間(場所や時間)を具体的に保障できる大人でありたいと思います。
変ならくがき意味不明?何か伝わったでしょうか。
らくがきのため、書き直しません。
以上が先生の文です。
「らくがきのため、書き直しません」と結んでいるくらい、一気に書いたものだと思います。
一気にこれだけの思いを語り、書けるのはさすが先生だと思いました。
そういう術は、まだ私は持ち合わせていない。
【Now Playing】 Same Roac,Same Reason / アコースティック・アルケミー ( Instrumental Music )
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